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負荷熱量の冷却水量と比熱と温度差などを把握していないと撃沈。
問1 下図は、R22を用いたある二段圧縮一段膨張冷凍装置の理論冷凍サイクルである。 この冷凍装置が水冷凝縮器の冷却水量7kg/s、水冷凝縮器を出入りする冷却水の温度差5Kで運転されているとき、この冷凍装置の運転条件は次のとおりであった。
このとき、次の(1)、(2)および(3)について、それぞれ解答用紙に計算式を示して答えよ。
ただし、圧縮機の機械的摩擦損失仕事の熱は冷媒に加えられないものとする。
(15点)
(1) 実際の冷凍装置の高段側の冷媒循環量qH(kg/s)を求めよ。
(2) 実際の冷凍装置の低段側の冷媒循環量qL(kg/s)を求めよ。
(3) 実際の冷凍装置の冷凍能力Φo(kW)を求めよ。
線図は設問に描かれています。数値を書き加えるとウッカリミスが減るかもね。概略図もサクッと描けられれば鬼に金棒です。 目をつぶっても描けるぐらいなら合格!
凝縮負荷をΦkとすると、高段側冷媒循環量qHと言えば、
Φk = qH(h4´ - h5) ですね。
Φkを求めればqHが導き出せれます。
さて、Φkは設問に比熱や冷却水量や冷却水温度差が与えられていますから、次式により求められます。
Φk = cw・qw(tw2ーtw1)
ここで、(tw2ーtw1)は設問にある温度差5kです。
では、Φkを求めましょう。
h4´を先にを求めましょう。
注)設問に ただし、圧縮機の機械的摩擦損失仕事の熱は冷媒に加えられないものとする。
と、ありますのでηmHは無視されます。って、
設問にηmHは無いじゃん!
では、Φk = qH(h4´ - h5)よりqHを求めましょう。
答え 0.702 (kg/s)
qLを求めるには、やはり、やっぱし 中間冷却器の熱収支
というものから逃れることはできないでしょう。
左辺に入るもの、右辺に出るものでまとめます。
qH・h5 + qL・h2´ = qH・h3 + qL・h7
(h2は、h2´であることに注意)
qLを左辺、qHを右辺にまとめます。
qL・h2´- qL・h7 = qH・h3 - qH・h5
qL(h2´- h7) = qH(h3 - h5)
ハイ、qLとqHを含んだ熱収支式の出来上がり。
h2´を先にを求めましょう。
注)設問に ただし、圧縮機の機械的摩擦損失仕事の熱は冷媒に加えられないものとする。
と、ありますのでηmLは無視されます。
って、設問にηmLは無いですね。
熱収支式からqLを求めましょう。
答え 0.508 (kg/s)
冷凍能力Φoを求める公式については、1冷レベルの貴方には略。
答え 95.5(kW)
【2018(H30)/06/08 新設】