1種冷凍学識計算講習検定試験攻略-問6:平成15年度

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R22用高圧受液器の薄肉円筒胴

 与えられた仕様を使ってどのように解答へと導いていくかです。設計圧力、許容圧力、最高使用圧力、最大引張応力等の相互の関係や 考え方を試される問題です。  (問5攻略「円筒胴容器の板厚を選定」ページを、ほとんどコピペしたものです。)

 ちなみに、平成16年度までの検定試験学識問題は問6までありますので満点が(15点)になっています。

 注)  最高使用圧力 は、『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』8次改訂版(H27(2015)/11/20改訂)より、  限界圧力 と変わっています。

第一種冷凍機械責任者試験 平成15年度(講習検定試験)

問6 下記仕様によるR22用高圧受液器の薄肉円筒胴に関する次の(1)および(2)について、 それぞれ解答用紙に計算式を示して答えよ。

(15点)

平成15年度1種冷凍講習検定試験問6 R22高圧受液器薄肉円筒胴の仕様

 (1) 円筒胴の胴板として最小何㎜の板厚材料を選択できるか。ただし、計算は冷凍保安規則関係例示基準によるものとし、 選択できる板材の材料の厚さは、ta = 5.0、6.0、7.0、8.0、9.0㎜とする。

 (2) (1)で選択した板厚の受液器に設計圧力が作用したとき、円筒胴胴板に誘起される最大引張応力σt(N/mm^2)を求めよ。

(1) 円筒胴の胴板として最小何㎜の板厚材料を選択できるか。ただし、計算は冷凍保安規則関係例示基準によるものとし、 選択できる板材の材料の厚さは、ta = 5.0、6.0、7.0、8.0、9.0㎜とする。

 板厚tの計算式と言えば…

円筒胴計算式まとめ図

tを求める

 さて、ここで圧力のように切り捨てはいけません。今度は切り上げです…、なんとなく分かりますよね。

  最小厚さ t は、5.61㎜であります。


これで終わりじゃありません!必要厚さ ta を求めます。この問題のポイントです。


 はい!腐れしろαですね。(『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<9次:P178左(12.5)式><8次:P171左(12.5)式>

     ta = t + α = 5.61 + 1 = 6.61(㎜)

 ま、一気にこの式を使えばいいんですけどね…。

必要さ厚さtaの式

 答え  7.0㎜の板材を選択する。(6.61ミリ以上のものを選ぶ)

 ぁ、たらたらと書いてしまいましたが、模範解答(文章)は適当にまとめてくださいね。

(2) (1)で選択した板厚の受液器に設計圧力が作用したとき、円筒胴胴板に誘起される最大引張応力σt(N/mm^2)を求めよ。

円筒胴の図

 接線方向の引張応力は円筒胴板に誘起される最大引張応力である。←重要

接線方向の引張応力 σt(N/mm^2)計算式

 円筒胴胴板に誘起される最大引張応力σtと問われれば、もうこの計算式しかないですよね。

 サクッと行きます。

αtの計算

 綺麗に割り切れました。:-)

 答え  σt = 55(N/mm^2)

訂正箇所履歴

【2016/03/19 新設】

  • 各見出しを  問5 から  問6 に変更した。(2018(H30)/08/28)
  • 全体的に見直し (2018/09/17)
  • (1)の計算式内「770 / 2.64 = 5.6057076」→「770 / 137.36 = 5.6057076」に訂正(分母の数値)。(2022(R04)/02/19)
  • 『上級 冷凍受験テキスト』9次改訂版に対応。(2023(R05)/05/31)

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