1種冷凍学識計算攻略-問5:問題を解くその前に、ザッと計算式を書いておきましょう。

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最高使用圧力、許容圧力、設計圧力、許容引張応力等、意味を理解しよう。

 問題を解くその前に、ザッと計算式を書いておきましょう。計算式は漠然と覚えていくよりも円筒胴の図を書いて、圧力や応力が何処にどのように加わり作用しているのかイメージできるようにしましょう。

円筒胴(圧力容器)計算のまとめ

円筒胴計算式まとめ図


 図は私がノートにまとめたものを画像化したものです。クリックすると拡大します。

 この図があれば、最近の(18、17年度)程度の問題は軽く?解けると思います。

 pdfファイルにしたものもアップしておきますのでご利用ください。  (entoudo.pdf

最高使用圧力 Pa(Mpa)

 なにはともあれ、この式! 最高使用圧力は許容圧力である ←これ重要

最高使用圧力の式

 求める桁の指定が問題文に出て来る場合があります、うっかり四捨五入すると減点、若しくは・・・ゼロ点。この辺は過去問こなせば分かってくると思います。

 Diは内径です、容器の仕様に外径が記される場合があるので、引っ掛からないように注意してください。うっかりしていて、ミスると凹みます…。(外径を用いるのは円筒胴ではなく、配管の計算。←配管は出題されないと思う。(たぶんだけど))

基準凝縮温度 t(℃)と設計圧力 P(Mpa)

 表から求める、「基準凝縮温度以外の時は、最も近い上位の温度に対応する圧力とする

基準凝縮温度の表

 例えば、最高使用凝縮温度が44℃という計算結果が出たとします。

 表の43℃(下位)の設計圧力1.6Mpaを選ぶと×。上位50℃の1.9Mpaが正解です。


凝縮温度を求める場合は、たいがいこの式が必要となる。(問3攻略で多用する式)

凝縮温度tkを含む算術平均温度差の式 class=

設計圧力 P(Mpa)と必要厚さ ta(mm)

 設計圧力は最初に問題で指定される場合と、下表のような例示基準から読み取る場合があります。

基準凝縮温度の表

 最高使用圧力pa(許容圧力)と、基準凝縮温度がわかれば表より設計圧力がわかります。

  ↑「最高使用圧力は、許容圧力である」(前述)

 設計圧力がわかれば、最小耐圧試験圧力がわかります。

 必要厚さ ta(mm)

必要さ厚さtaの式

 ちなみに、最小厚さ t (mm)は、αを除いたものになります。

最小厚さ t (mm)の式


 試験問題の一例(平成12年度講習検定試験)

  1. 凝縮温度tkを求める。
  2. 表から設計圧力を求める。
  3. 必要厚さtaを求める。
  4. 使える板厚を選ぶ。

最小必要試験圧力 Pt(Mpa)

 これも必須。

  設計圧力または許容圧力のいずれか低い方の1.5倍
   Pt = 1.5P 又は Pt = 1.5Pa

  設計通りに確認されたものは、設計圧力を許容圧力として良い。

許容引張応力 σa(N/mm^2)

 試験問題では、必ず!!(と、断言してもいいぐらい)円筒胴の材料はSM400Bと指定されます。

 なので、許容引張応力σaは100(N/mm^2)です。

接線方向の引張応力 σt(N/mm^2)

円筒胴の図

 これはよく出るかも、接線方向の引張応力は円筒胴板に誘起される最大引張応力である。←重要

接線方向の引張応力 σt(N/mm^2)計算式

長手方向の引張応力 σ1(N/mm^2)

円筒胴の図

 これもでるかも・・・ま、接線方向の1/2ってことで。

長手方向の引張応力 σ1(N/mm^2)計算式

訂正箇所履歴

【2016/10/22 新設】

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