冷媒の大気排出抑制と不純物混入防止P226~229(P216~P219)

 ここでは、『上級 冷凍受験テキスト』「保安編」の<9次:16章 P226~232>(<8次:16章 P216~219>)までを、目次にそって過去問題を分類してあります。

 試験は、公式テキストである『上級 冷凍受験テキスト』を基にして組み立てられています。(反則気味もありますが…)独特の日本語の言い回しになれましょう。 ぜひこのテキストを用意してください。
 「保安管理技術」試験の問4で出題されます。

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。


冷媒の大気排出抑制 P226

 冷媒の大気排出による環境破壊の問題は、出題が多い。とにかくテキストを読み、CFC、HFC、HCFC、自然冷媒を把握することです。テキスト<9次:P226 (16.1 冷媒の大気排出抑制)

冷媒の種類まとめ表

冷媒種類まとめ表
冷媒の種類まとめ表 <<拡大>>

 年代順に並べます。

・HFC冷媒は、冷凍装置から漏えいすると、成層圏のオゾン層を破壊する。 H16保/04
 答え

【×】 HFC冷媒は塩素を含まないので、オゾンを破壊しない。<9次:P216左上 5行目>

・CFC冷媒およびHCFC冷媒は大気に放出すると成層圏のオゾン層を破壊し、HFC冷媒はオゾン層を破壊しないものの地球温暖化をもたらすので、どちらも大気へ放出は望ましいことではないが、自然冷媒といわれる非フッ素系冷媒は、大気に放出しても害はないので、放出してもよい。 H20保/04 答え

【×】 長い文章で思わず身がまえてしまう…。
 CFC、HCFC、HFC冷媒に関しては、設問の通り。テキスト<9次:P226 左上>
 自然冷媒は、アンモニア、炭化水素類(プロパン、ブタン)、二酸化炭素などである。アンモニアは、毒性と燃焼性があり大気放出は危険、また異臭により自然環境に影響を与える。放出は駄目です!!テキスト<9次:P226左下~右上>を読んでおこう。

・HFC冷媒は、オゾン層を破壊し、温暖化をもたらすので、大気放出を極力抑える必要がある。 H23保/04 答え

【×】 ぉっと、誤りだ!!
 CFC系冷媒およびHCFC系冷媒はオゾン層を破壊するが、HFC系冷媒はオゾン層を破壊しないが温暖化はもたらす。 テキスト<9次:P226左上>テキスト開いて勉強するしかないのです。

・CFC系冷媒、HCFC系冷媒は大気に放出されると成層圏のオゾン層を破壊し、HFC系冷媒は地球温暖化をもたらすなど、気候変動による地球規模の環境破壊の原因となるが、自然冷媒と呼ばれる非ふっ素系冷媒はオゾン層破壊や温暖化への影響がなく、安全性の観点からも大気放出をしても問題はない。 H25保/04 答え

【×】 自然冷媒が何であるか、分かっていないと、カンで勝負。
でも、ま、大気放出なんてダメだよねぇ。楽勝でしょう。自然冷媒は、アンモニア、炭化水素類(プロパン、ブタン)、二酸化炭素などで、異臭、毒性、燃焼性、酸素欠乏症など大気放出は望ましくない。

テキスト的<9次:P226 (16.1 冷媒の大気排出抑制)>を、熟読しておくしかない。

・自然冷媒には、アンモニア、炭化水素類、二酸化炭素などがある。これらの自然冷媒は全て、地球温暖化係数が1であり、オゾン層を破壊しないが、毒性や燃焼性に注意を払う必要がある。 H26保/04 答え

【×】 さて、何が誤りなのか…。正しい文章にしてみましょう。

  ・自然冷媒には、アンモニア、炭化水素類、二酸化炭素などがある。これらの自然冷媒の地球温暖化係数は、アンモニアは0、炭化水素類(プロパン)は3、二酸化炭素は1、と低くく、オゾン層を破壊しないが、毒性や燃焼性に注意を払う必要がある。

 自然冷媒の具体的数値は、上級テキスト学識編<9次:末巻の付表2」>に記されている。まとめ表をココにも貼っておきましょう。
冷媒種類まとめ表
冷媒の種類まとめ表 <<拡大>>


・自然冷媒には、アンモニア、炭化水素類、二酸化炭素などがある。これらの自然冷媒は、地球温暖化係数が1であり、オゾン層を破壊しないが、毒性や燃焼性に注意を払う必要がある。 R01保/04 答え

【×】 温暖化係数はそれぞれ違いますね。「H26保/04」と同等の問題なのでココに記す。忘れた頃(最新の過去問題集から消える頃)に出題されるので、頑張ってください。

・フルオロカーボン冷媒のうち、CFC系冷媒およびHFC系冷媒は大気に放出されると、成層圏のオゾン層を破壊する。 H29保/04 答え

【×】 素晴らしい惑わし問題です…。HFC系冷媒はオゾン層破壊はしませんね。オゾン層破壊するのはCHC系冷媒とHCFC系冷媒です。 テキスト<9次:P226左上>

・フルオロカーボン冷媒のうち、CFC系冷媒とHFC系冷媒は、大気に放出されると、いずれも成層圏のオゾン層を破壊する。 R01保/04 答え

【×】 「HFC系冷媒」はオゾン層は破壊しないが温暖化をもたらす。正しい文章にしてみましょう。

  フルオロカーボン冷媒のうち、CFC系冷媒とHCFC系冷媒は、大気に放出されると、いずれも成層圏のオゾン層を破壊する。

・HFC系冷媒は安定した冷媒であり、一般に、毒性や燃焼性が小さいが、オゾン層を破壊し、地球温暖化をもたらすので、大気放出を極力抑える必要がある。 R03保/04 答え

【×】 正しい文章にしてみましょう。テキスト<9次:P226左上>

HFC系冷媒は安定した冷媒であり、一般に、毒性や燃焼性が小さく、オゾン層を破壊しないが、地球温暖化をもたらすので、大気放出を極力抑える必要がある。

 「毒性や燃焼性」を絡めた問題文は初めてかな。下記に3冷でまとめた「冷媒の毒性と燃焼性の比較表」 を記しておくので参考にしてほしい。


冷媒の毒性及び燃焼性の比較

冷媒の毒性と燃焼性
冷媒の毒性と燃焼性の比較表

  • フルオロカーボンの毒性は一般に弱い
  • HCFC-R22、HFC-R134a、R410は不燃性
  • HFC-R32、HFO-R1234yf,R1234zeは微燃性(3つとも特定不活性ガス
  • R290は引火性、爆発性、強撚性
  • R717は毒ガスおよび可燃性

・アンモニアが漏れた場合は、臭気によって検知できるので酸欠となる事故は起きにくい。一方、フルオロカーボン冷媒、二酸化炭素、炭化水素系冷媒は無臭であるために、酸欠事故や爆発火災などの事故を招くことがある。 R04保/04 答え

【◯】 ぅむ。 テキスト<9次:P226右上~>


冷媒系統への不純物混入防止 P227~228

水分混入の防止 P227

・フルオロカーボン冷媒に水分が混入すると、金属材料の腐食の原因になるが、冷凍機油も劣化する。 H14保/04 答え

【◯】 冷媒が加水分解して金属材料の腐食原因となる。冷凍機油も加水分解をおこし劣化する。テキスト<9次:P217左 冒頭>

・フルオロカーボン低温冷凍装置では、冷媒充てん前の真空乾燥が不十分であると、運転中に膨張弁が氷結することがある。 H14保/04 答え

【◯】 水分が冷媒との溶解度以上に混入すると、水分が水滴となって膨張弁で氷結し詰まらせる。テキスト<9次:P227左 8行目~>

・ふっ素系冷媒に水分が混入した場合、冷媒の温度が低下すると水分の溶解度が小さくなって、冷媒中に溶解していた水分が遊離する。この水分がキャピラリチューブの低温部で氷結して、閉塞(詰まり)を生じる。 R02保/04 答え

【◯】 ぅむ。 テキスト<9次:P227左 8行目~>

・フルオロカーボン冷媒の水分溶解度はアンモニアに比べて小さい。フルオロカーボン冷媒に水分が混入すると、冷媒が加水分解を起こしてふっ化水素などが発生し、腐食の原因になったり、冷凍機油が加水分解して劣化したりする。 R04保/04 答え

【◯】 OK!  テキスト<9次:P217左 冒頭>
 「フルオロカーボン冷媒の水分溶解度」に関しては、テキスト<9次:P67左 (5.7.6 水分の影響)>の冒頭を見てください。


  a. 冷媒配管等への水分混入防止 ~  e. ドライヤ付き空気圧縮機による気密試験 P217~218

 テキスト<9次:P227 「16.2.1 水分混入の防止」>で分類されているa.~e.と、<9次:P228左上 2行目~>にあるアンモニア冷媒装置への水分混入に該当する問題を分類しました。


a. 冷媒配管等への水分混入防止 P217左

 過去問は見当たらない。

・冷凍・空調装置内の水分混入防止のために、新品のまたは不純物の少ない冷媒を用い、据付工事を行う場合には、開口部や配管の端部などの養生をし、水分が混入しないように充分注意する。 by echo 答え

【◯】 題意の通り。


b. 冷凍機油への水分混入防止 P227

・R404A冷凍装置で使用されるポリオールエステル(合成油)は吸湿性が高いので、水分に対する厳重な管理が必要である。 H13保/04 答え

【◯】 合成油は水分の吸湿性が大きい、フルオロカーボン冷凍装置内への水分混入に注意しないとならない。テキストは下記の学識編と保安編を参考にしてください。
 ・保安編<9次:P227左下 (b. 冷凍機油への水分混入防止)> ← 冷凍機油(合成油)は水分を吸収・・<略>

・HFC冷媒用冷凍機油の合成油は吸湿性が高いので、油缶のふたは必要なとき以外は、常にしっかりと閉めておかなければならない。 H15保/04 答え

【◯】 ぅむ。テキスト<9次:P227左下>  缶のフタは~

・冷凍機油の鉱油と合成油(エーテル油)は、吸湿性にほとんど差異がない。 H19保/04
 答え

【×】 合成油は鉱油に比べ水分を吸収しやすい。テキスト<9次:P227 図16.1>

・HFC冷媒用の冷凍機油は、合成油であり、水分を吸収し劣化しやすい。 H23保/04
 答え

【◯】 勉強してないとすんなり◯!と答えられないかもしれない。テキスト<9次:P227左 下から8行目>

・鉱油は合成油に比べて水分を吸収しにくいが、一般に冷凍機油缶のフタは必要なとき以外は、確実に閉めておかなければならない。 H27保/04 答え

【◯】 、あっていますよね。
 「鉱油はHFC系冷媒用の合成油に比べて水分を吸収しやすく、」← 26年度 ×
 「HFC系冷媒用の合成油は鉱油に比べて水分を吸収しやすく、」 ← 修正 ◯
 「鉱油は合成油に比べて水分を吸収しにくいが、」← 27年度 ◯
 もう、なれたかな?健闘を祈る!


c. 空気の侵入防止 P227左~右

 見当たらない。(令和5年度に初出題された。)

・冷凍・空調装置の漏洩箇所等から空気が侵入すると、凝縮器で不凝縮ガスになる。また、空気中の水分が冷媒に溶け込み冷凍装置内を循環し、装置に悪影響を及ぼす。装置を速やかに修理し、空気の侵入防止のため負圧運転をできるだけ避けることが必要である。 by echo 答え

【◯】 長いw…。題意の通り!

・冷凍装置内に空気を吸い込むと、吸い込まれた空気中の水分は、冷媒に溶け込んで冷凍装置内を循環し、膨張弁の凍結などのトラブルの原因となる。そのため、漏えい箇所がある場合には、速やかに修理するとともに、負圧運転はできるだけ避ける。 R05学/04 答え

【◯】 ぅむ。 テキスト<9次:P227左~右 e.> ← ココには、膨張弁の凍結とか表記はないが、今までの勉強の成果を試しているのかもしれない。


d. 真空ポンプによる冷凍装置の真空乾燥 P227右

・鉱油はHFC系冷媒用の合成油に比べて水分を吸収しやすく、冷凍装置に冷媒を充てんする前に真空ポンプにより装置内を高真空に保って、冷凍機油に溶解した水分を除去する必要がある。 H30保/04 答え

【×】 この問題はココでいいかな。
 逆ですね、過去問していれば簡単でしょう。正しい文章にしておきましょう。テキスト<9次:P227右 7行目~>

HFC系冷媒用の合成油鉱油に比べて水分を吸収しやすく、冷凍装置に冷媒を充てんする前に真空ポンプにより装置内を高真空に保って、冷凍機油に溶解した水分を除去する必要がある。

・鉱油はHFC系冷媒用の合成油に比べて水分を吸収しやすく、冷凍装置に冷媒を充てんする前に真空ポンプにより装置内を高真空に保って、冷凍機油に溶解した水分を除去する必要がある。 H26保/04 答え

【×】 、ち、、違いますよねぇ。
 「HFC系冷媒用の合成油は鉱油に比べて水分を吸収しやすく、」 ←これで正解。<9次:P227左下 (b. 冷凍機油への水分混入防止)

 後半の冷媒充てん…云々は、テキスト<9次:P227右 (d. 真空ポンプを用いた十分な装置の乾燥)

・冷凍装置の真空乾燥では、装置自身の温度をできるだけ高くして、水の凝固をさけながら真空にすると、水分が蒸発しやすく、乾燥しやすい。 H28保/04 答え

【◯】 ぅむ。テキスト<9次:P217右 16行目~>


e. 空気圧縮機による気密試験 P227右

・気密試験は空気圧縮機を用い安全な圧縮空気で行う必要がある。 by echo 答え

【×】 空気圧縮機の圧縮空気は空気の水分が配管部に入りやすい。ので、圧縮空気乾燥装置付き圧縮機を使用して、圧縮空気を十分乾燥させる必要がある。テキスト<9次:P227右下>

・気密試験は、純度の高い窒素ガスを用いることが望ましい。 by echo 答え

【◯】 テキスト<9次:P227右下~P228左>


アンモニア冷媒装置への水分混入P228左上 2行目~

・アンモニア冷凍装置内に、少量の水分が入っても大きな影響はないが、あまり多いと冷凍能力が減少する。 H13保/04 答え

【◯】 水分はアンモニアと溶け合ってアンモニア水となる。
 微量であればあまり影響はないが、多量に溶け込むと蒸発器に残り蒸発圧力がさがって、冷凍能力が低下してしまう。他に、冷凍機油が乳化し金属の腐食原因ともなる。
 テキスト<9次:P228左上>と、参考:<9次:P67左下>


下記のアンモニア冷媒装置への水分混入についての問題は、問 4 では今後出題されないかもしれない。

 なぜかというと、9次改訂版では、下記の問題文の元になる文章がゴッソリとテキストから削除されているからである。理由は不明。(2023(R05)/09/12記ス)

 プチ解説は、8次改訂版のまま残して置きます。

・アンモニア冷凍装置の冷媒系統内に侵入した水分は、蒸発器に滞留しやすい。 H14保/04 答え

【◯】 水はアンモニアに比べ沸点が高いため蒸発せずに蒸発器に滞留していく。 (膨張弁ではアンモニア水となって通過していき、フルオロカーボンに水分が混入したときのような氷結は起こらない。)
 【 9次改訂版について 】 ← 続きはクリック

 9次改訂版では、この問題文の文章が削除されてしまった。今後、この手の問題は問4では出題されないかもしれない。(2023(R05)/09/12記ス)

・アンモニア冷凍装置内に侵入した水分は凝縮器内に滞留し、凝縮圧力を上昇させる。 H18保/04 答え

【×】 これは・・・勉強してないと(感だと)、思わず◯にしてしまう問題。
 アンモニアに溶け込んだ水分は凝縮器には溜まらない、アンモニア冷媒と一緒に蒸発器まで移動する、そして、蒸発器では蒸発できないので蒸発器内に滞留し、蒸発圧力が低下し、冷凍能力が減少する。
  テキストでアンモニアと水の関係(影響)を良く読んでおこう。テキスト<8次:P218左上(← 最後の4行)(16.2.1 水分混入の防止

・フルオロカーボン冷媒の場合、水分が混入すると内部の金属の腐食原因になったり、油が劣化したりするので、水分の混入を避けなければならない。アンモニアの場合は、微量の水分であれば水とアンモニアとよく溶け合って比較的水分の影響は少ない。 H20保/04 答え

【◯】 水分が混入するとどうなるのか。フルオロカーボン冷媒とアンモニア冷媒との違いをよく勉強しておこう。この問題分を丸暗記しても良い。
 フルオロ対水分<8次:P217左(16.2.1 水分混入の防止)>冒頭部分
 アンモ二対水分<8次:P218左上(アンモニアを冷媒として~)
 参考:<8次:P69左真中~(5.6.6 水分による影響)>を読もう
 「フルオロ(水と油)」にもこの問題を入れておきます。


・フルオロカーボン冷媒に水分が混入した場合、金属の腐食や冷凍機油の劣化の原因となる。アンモニア冷媒に水分が混入した場合には、アンモニアに水が溶解して、安定したアンモニア水を作るが、銅やアルミなどはアンモニア水により腐食する。 R01保/04 答え

【◯】 フルオロとアンモニア、水分が混入するとどうなるのか。もう大丈V。

・アンモニアは水が混入するとよく溶け合い、少量の水分が機器内に存在しても大きな影響はないが、多量の水分の存在は蒸発圧力の低下を招き冷凍能力が小さくなることがある。その際は凝縮器の底部より水分を除去する。 H25保/04 答え

【×】 少量の水分ならよく溶け合うので溜まらないが、多量の水分の場合は蒸発器に溜まるので蒸発器の底部より水分を除去する。
 テキスト保安編<8次:P218左上~(16.2.1 水分混入の防止)
 学識編<8次:P69左真中~(5.6.6 水分による影響)>を読むと、なお良い


HFC系冷媒への不純物混入防止 P228~229

ヤクト・ドーガ

 オリジナルカラー

 加工油と冷媒が持っている極性について把握し、溶けるか溶けないかがポイント。テキスト<9次:P228~229 と、図16.2 や 注1)>を熟読しましょう。

 年代順に並び替えました。(2023(R05)/12/12記ス)

・HFC冷媒配管のフレア継手端面に塗布する油は、エステル油、アルキルベンゼン油、鉱油を使用する。 H17保/04 答え

【×】 同じ極性を持つHFCと合成油であるエーテル油、エステル油、アルキルベンゼン油を塗布する。鉱油は非極性なのでスラッジが生じ、目詰まりなどを起こす。 テキスト<9次:P228右 7行目~> 配管のフレア接続の際に

・冷媒系統内のスラッジは冷媒液に溶解せず分離するので、膨張弁の詰まりや圧縮機故障の原因になる。 H17保/04 答え

【◯】 ピンポン。
 なんとなく溶ける気がしないよね。テキスト<9次:P228左下 および、図16.2>

・冷凍装置内に残留した切削加工油や防錆油は、HFC冷媒とよく溶け合い、装置内を循環するので、運転上支障はない。 H18保/04 答え

【×】 よく溶け合わない!
 分離 → 高温部 → スラッジ → 詰まり (HFCと油の関係は、たくさん出題されるようになるかもしれない。)

・HFC冷媒を使用した冷凍装置の配管の補修を行うとき、たとえば、配管のフレア継手のフレア端面に塗布する油は、一般的に極性をもたない鉱油を使用する。その理由は、HFC冷媒が極性を持たないためである。 H21保/04 答え

【×】 正しい文章は、

「HFC冷媒を使用した冷凍装置の配管の補修を行うとき、たとえば、配管のフレア継手のフレア端面に塗布する油は、一般的に極性をもたない加工油を使用する。その理由は、HFC冷媒が極性を持つためである。」

 極性に関しては、テキスト<9次:P228右下 注 1 )>が分かりやすい。

・部品加工時に使用される切削加工油や防せい(錆)油などの極性を持たない油は、HFC系冷媒には溶解せずに、装置内に残留した場合には膨張弁などに堆積して閉塞させ冷凍能力を低下させたり、冷凍機油を汚染して潤滑不良による各種の不具合を発生させたりする。 H25保/04 答え

【◯】 その通り!

・空調機の配管や圧縮機の部品加工に使用される切削加工油が、冷凍装置の中に残留すると、HFC系冷媒は極性を持たないため、加工油が溶解せず、スラッジが発生する原因となる。 R02保/04 答え

【×】 HFC系冷媒は極性を持つ(が強い)。加工油は極性を持たない(が弱い)。

「空調機の配管や圧縮機の部品加工に使用される切削加工油が、冷凍装置の中に残留すると、HFC系冷媒は強い極性を持つため、極性を持たない加工油は冷媒に溶解せず、スラッジが発生する原因となる。」

 読んでいるうちに気がつくだろう。(勉強していれば…。)冷媒と加工油(代表は鉱油)の極性に関しては<9次:P228右下 ( 注1))>を参照されたい。

・冷凍・空調装置の配管や圧縮機の部品加工の際には、切削加工油や防錆油が使用される。HFC冷媒を用いた冷凍装置内にこれらの加工油が残留すると、これらの加工油は極性を持たないため、冷媒に溶けず分離し、劣化すると粘着状のスラッジが生じる。 R05保/04 答え

【◯】 ぅむ。


 ..................................................
注1) テキスト<9次:P228右下~>

・HFC冷媒は鉱油を溶解しない。それは、HFC冷媒は極性をもつが、鉱油は極性をもたないからである。 H20保/04 答え

【◯】 テキストの<9次:P228右下 注1)>に記してある。

・HFC冷媒は強い極性をもつが、自然界に多く存在する炭化水素系の油は極性をもたない。極性が強い物質と極性が弱い物質とは溶解しない。そのため、HFC冷媒は極性のない冷凍機油を溶解しない。 H24保/04 答え

【◯】 ぅむ。 テキスト<9次:P228右下 注1)

 20/11/21 22/03/07 23/12/11

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修正・訂正箇所履歴

【2020(R02)/01/03 新設】(← 履歴をここに作った日

  • サイドメニューに「HFC系冷媒への不純物混入防止P218~219」を追加。(2020(R02)/10/24)
  • ページを3分割(大気~不純物(ココ))(吐出しガス~漏れ検知)(冷凍機油~ブライン)にした。(2022(R04)/03/06)
  • 解説など見直し。(2022(R04)/03/07)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/09/12)
  • 全体的に見直し、及び予想問題 by echo 追加。(2023(R05)/09/12)
  • 8次改訂版のページ表記があったので9次に変更、およびアンモニアと水辺りを見直し。(2023(R05)/12/12)
  • 「HFC系冷媒への不純物混入防止」の見直し。(2023(R05)/12/12)

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【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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