1種冷凍学識計算11月試験攻略-問3:平成30年度

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凝縮温度50℃で運転されるR410A冷凍装置の高圧受液器

 平成24年度と同等です。

第一種冷凍機械責任者試験 平成30年度 問3(11月試験)

問3 冷凍能力Φoが100kW、圧縮機駆動の軸動力Pが25kWの冷凍装置がある。この冷凍装置のローフィンチューブを用いた水冷横型シェルアンドチューブ凝縮器について、次の(1)から(3)の問に、解答用紙の所定欄に計算式を示して答えよ。
 ただし、この凝縮器の仕様および運転条件は下記のとおりであり、冷媒と冷却水の間の温度差には算術平均温度差を用い、冷却管材の熱伝導抵抗、圧縮途中と配管での熱の出入りは無視できるものとする。

(20点)

1種冷凍学識平成30年度問3(仕様および運転条件)

(1) 冷媒と冷却水の間の温度差Δtm(K)を求めよ。

(2) 冷却管の外表面積基準の熱通過率K [kW/(m^2・K)] を求めよ。

(3) 冷媒側熱伝達率αr[kW/(m^2・K)] を求めよ。


(1) 冷媒と冷却水の間の温度差Δtm(K)を求めよ。

 Δtmの公式は覚えましょう。もちろん、理屈も把握してください。

算術平均温度差計算式のための図

H30年度問3(1)のΔtmの計算式

  答え Δtm = 6(K)


(2) 冷却管の外表面積基準の熱通過率K [kW/(m^2・K)] を求めよ。

 この問の場合、  冷凍能力Φoが100kW、圧縮機駆動の軸動力Pが25kW が与えられ、  (仕様および運転条件) をツラツラながめ、(1)で  Δtm を求めたことを考えると、次の式が浮かぶ。

  Φk = Φo + P

  Φk = K・A・Δtm

 では、一気に。

H30年度問3(1)のΔtmの計算式


  答え K = 0.83 [kW/(m^2・K)]


(3) 冷媒側熱伝達率αr[kW/(m^2・K)] を求めよ。

 下図と基本式は、1種学識計算攻略問3の[有効内外面積比mについて]からコピペ

ローフィンチューブ

水冷シェルアンドチューブ凝縮器(ローフィンチューブ)図

 基本式はこれ、

水冷シェルアンドチューブ凝縮器(ローフィンチューブ)有効内外面積比式

【参考】 『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』(<9次:P88右 (7.9)式と、P91 例題7.3の解 2)>)(<8次:P87右 (7.9)式と、P89 例題7.3の解 2)>)

 αrを求める様式を変形して、数値を代入ましょう。

H30年度問3(3)のKの計算式(変形) H30年度問3(3)のαrの計算式(数値代入)

  答え αr = 2.4 [kW/(m^2・K)]

コメント

 基本公式を覚えていれば特に問題ないでしょう。(2冷レベルです)

訂正箇所履歴

【2019/04/04 新設】

  • 『上級 冷凍受験テキスト』9次改訂版に対応。(2023(R05)/06/27)

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