1種冷凍学識計算講習検定試験攻略-問1:平成19年度

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二段圧縮一段膨張冷凍装置です。

 中間冷却器の熱収支が必須です。  機械的摩擦損失仕事の熱は冷媒に加わらない が、ポイントです。

第一種冷凍機械責任者試験 平成19年度(講習検定試験)

問1 下図は、R22を用いたある二段圧縮一段膨張冷凍装置の理論冷凍サイクルであり、その運転条件は次の通りである。

平成19年度1種冷凍講習検定試験問1冷凍装置の運転条件

平成19年度講習検定試験問1。問いの線図

 このとき、次の(1)~(4)について、それぞれ解答用紙に計算式を示して答えよ。

 ただし、圧縮機の機械的摩擦損失仕事の熱は冷媒に加わらないものとする。

(20点)

 (1) この冷凍装置の実際の冷凍能力Φo(kW)を求めよ。

 (2) 低段圧縮機吐出しガスの実際の比エンタルピーh2´(kJ/kg)を求めよ。

 (3) 高段側圧縮機の冷媒流量qmrk(kg/s)を求めよ。

 (4) この冷凍装置の低段側および高段側圧縮機の実際の軸動力PL(kW)、PH(kW)をそれぞれ求めよ。

なにはともあれ、概略図と(線図)を描きましょう。

第一種冷凍機械責任者学識【講習検定】平成19年度問1線図(二段圧縮一段膨張) 第一種冷凍機械責任者学識【講習検定】平成19年度問1概略図(二段圧縮一段膨張)

線図は設問に描かれています。数値を書き加えるとウッカリミスが減るかもね。概略図もサクッと描けられれば鬼に金棒です。 目をつぶっても描けるぐらいなら合格!

(1) この冷凍装置の実際の冷凍能力Φo(kW)を求めよ。

 2冷レベルの問です。解説は略。

Φoを求める説明(参考)用線図 Φoを求める式に数値代入。

  答え 36.2 (kW)

(2) 低段圧縮機吐出しガスの実際の比エンタルピーh2´(kJ/kg)を求めよ。

 2冷レベルのなので、説明は略。

h2´説明用線図 h2´を求める式に数値代入。

 設問に  ただし、圧縮機の機械的摩擦損失仕事の熱は冷媒に加わらないものとする。 と、ありますのでηmLは無視されます。

  答え 448.3(kJ/kg)

(3) 高段側圧縮機の冷媒流量qmrk(kg/s)を求めよ。

 中間冷却器の熱収支の式さえ組み立てられれば道がひらけます。

中間冷却器概略図

 左辺に入るもの、右辺に出るものでまとめます。

  qmrk・h5 + qmro・h2´ = qmrk・h3 + qmro・h7
   (h2は、h2´であることに注意)

 qmroを左辺、qmrkを右辺にまとめます。

  qmro・h2´- qmro・h7 = qmrk・h3 - qmrk・h5

  qmro(h2´- h7) = qmrk(h3 - h5)
  ハイ、qmroとqmrkを含んだ熱収支式の出来上がり。

 よって、qmrkは、

熱収支からqmrkを求める式に数値代入。

  答え 0.283(kg/s)

(4) この冷凍装置の低段側および高段側圧縮機の実際の軸動力PL(kW)、PH(kW)をそれぞれ求めよ。

 2冷レベルなので、解説は略。
  注) 動力計算には、ηmL、ηmHを入れること

PLを求める式に数値代入。
PHを求める式に数値代入。

 

  答え PL = 12.1(kW) PH = 13.0(kW)

コメント

 熱収支さえ組み立てられればあとは2冷レベルで簡単です。さらに、講習でヒントがあるはずですからこの年度は超サービス問題ですね。

訂正箇所履歴

【2018(H30)/06/23 新設】

  • (4)のPHを求める式で、  qmro を  qmrk に修正。 (2018/06/25)
  • (2)のh2´を求める式で、「 = h2 + ...」を「 = h1 + ...」に訂正した。(変わってないという方は、画像履歴のキャッシュを消去してください。) (2018/07/30)

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