1種冷凍学識計算講習検定試験攻略-問3:平成29年度

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ローフィン水冷シェルアンドチューブ凝縮器

 普通の問題です。(4)は数学(算数)の問題です。

第一種冷凍機械責任者試験 平成29年度(講習検定試験)

問3 ローフィン管を使用した水冷シェルアンドチューブ凝縮器があり、その仕様と運転条件は次のとおりである。

平成29年度1種冷凍講習検定試験問3 ローフィン水冷シェルアンドチューブ凝縮器の運転条件

このとき、次の(1)~(4)について、それぞれの解答用紙に計算式を示して答えよ。

 ただし、冷却管材の熱伝導抵抗は無視できるものとし、冷媒蒸気温度と冷却水温度との平均温度差は、算術平均温度差を用いるものとする。  (20点)

 (1) 凝縮負荷Φk(kW)を求めよ。

 (2) 冷却管の外表面積基準の平均熱通過率K[kW/(m^2・K)]を求めよ。

 (3) 冷媒側有効伝熱面積Ar(m^2)を求めよ。

 (4) 装置運転中、凝縮器内に不凝縮ガスが侵入して冷媒側熱伝達率が低下したため、器内の冷媒蒸気温度tkが40℃から45℃に上昇した。 不凝縮ガス侵入後の冷媒側熱伝達率α'r[kW/(m^2・K)]を求めよ。ただし、凝縮器内の冷媒蒸気温度および冷媒側熱伝達率以外の凝縮器の仕様および運転条件は上記のとおりで、変わらないものとする。

図と解き方

 与えられた条件と勉強して覚えた公式で上手に導き出しましょう。

ローフィン管概略図

平成29年度1種検定問3 ローフィンの図

仕様および運転条件
  • tk=40 ℃
  • qmw=1.5 kg/s
  • tw1=30 ℃
  • tw2=36 ℃
  • m=4.2
  • Cw=4.2 kJ/(kg・K)
  • αr=2.9 kW/(m^2・K)
  • αw=9.3 kW/(m^2・K)
  • f=0.1 m^2・K/kW
覚えた公式
  • Φk=Cw・qmw(tw2-tw1)
  • 水冷Kの公式
  • 水冷Δtmの公式
  • Φk=K・Ar・Δtm

(1) 凝縮負荷Φk(kW)を求めよ。

 特に説明はいらないでしょう。

Φkを求める

   答え 37.8 (kW)

(2) 冷却管の外表面積基準の平均熱通過率K[kW/(m^2・K)]を求めよ。

 特に説明はいらないでしょう。

Kを求める

   答え 0.822 [kW/(m^2・K)]

(3) 冷媒側有効伝熱面積Ar(m^2)を求めよ。

 これも、特に説明はいらないでしょう。

基本式 Φk=K・Ar・Δtm

Δtmを求める Arを求める

   答え 6.57 (m^2)

(4) 装置運転中、凝縮器内に不凝縮ガスが侵入して冷媒側熱伝達率が低下したため、器内の冷媒蒸気温度tkが40℃から45℃に上昇した。 不凝縮ガス侵入後の冷媒側熱伝達率α'r[kW/(m^2・K)]を求めよ。ただし、凝縮器内の冷媒蒸気温度および冷媒側熱伝達率以外の凝縮器の仕様および運転条件は上記のとおりで、変わらないものとする。

 不凝縮ガス混入後のそれぞれ、Φk'、K'、αr'、tk'(=45℃)とし、設問より他は変化しないものとするとΦk'は、

不凝縮ガス混入後のΦkの式


 αr'は次式により求められる。

不凝縮ガス混入後のαr'の式

 要望がありましたので、省略した部分を記しておきます。

不凝縮ガス混入後のαr'の省略した式

 補足:echoは8桁の普通の電卓で計算しています。途中の数値は8桁そのままで計算しています。そうすると、小数点以下がたいがい模範解答と同じ答えになります。 また、途中はなるべく省かないように計算式を書いていきます。時間が少しかかりますが、そのほうが答えが大幅に違う場合に、途中の計算ミスなどが結局早く発見できるためです。

   答え 0.824 [kW/(m^2・K)]

コメント

 no problem.

訂正箇所履歴

【2018(H30)/09/16 新設】

  • (4)Φk → Φk'、追加及び変更。(2020(R02)/10/04)
  • (4)αr'の途中の計算式を追加。(2020(R02)/10/04)
  • 「覚えた公式」のΔtmを求める式の分子「ta1+ta2」→「tw1+tw2」に訂正。 (2021(R03)/04/14)
  • (4)分子「tw1-tw2」→「tw1+tw2」に訂正。 (2021(R03)/04/14)
  • (4)分子「30-36」→「30+36」に訂正。 (2021(R03)/04/14)


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