1種冷凍学識計算講習検定試験攻略-問2:平成30年度

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液ガス熱交換器付R410A冷凍装置

 平成26年度と同等の超楽勝問題です。

第一種冷凍機械責任者試験 平成30年度(講習検定試験)

問2 液ガス熱交換器付きのR410A冷凍装置があり。その運転条件は次のとおりである。

平成30年度1種冷凍講習検定試験問2 液ガス熱交換器付きのR410A冷凍装置の運転条件

 このとき、次の(1)から(4)ついて、それぞれ解答用紙の所定欄に計算式を示して答えよ。 ただし、圧縮機における機械的摩擦損失仕事は、熱となって冷媒に加えられるものとし、機器および配管と周囲との間で熱の出入りはないものとする。 (20点)

検定平成26年度問2 液ガス熱交換器付のR410A冷凍装置の概略図
冷凍装置概略図

(1) 実際の圧縮機の吐出しガスの比エンタルピーh2´(kJ/kg)を求めよ。

(2) 冷媒循環量qmr(kg/s)を求めよ。

(3) 実際の冷凍能力Φo(kW)を求めよ。

(4) 実際の成績係数(COP)Rを求めよ。

とりあえず、p-h線図を描きましょう。

 与えられたな数値や必要な記号などを書き込み、サクッと描きましょう。目をつぶって描けられるようであれば、たぶん合格!!

平成29年度1種冷凍講習検定試験問2 液ガス熱交換器付き冷凍装置p-h線図 平成29年度1種冷凍講習検定試験問2 液ガス熱交換器付き冷凍装置概略図

(1) 実際の圧縮機吐出しガスの比エンタルピーh2´(kJ/kg)を求めよ。

 2冷レベルです。(解説略)

液ガス熱交換器付き冷凍装置h2´説明用線図 h2´を求める

   答え 443 (kJ/kg)

(2) 冷媒循環量qmr(kg/s)を求めよ。

 2冷レベルです。(解説略)

液ガス熱交換器付き冷凍装置qmr求める説明用線図 qmrを求める

   答え 0.800 (kg/s)

(3) 実際の冷凍能力Φo(kW)を求めよ。

 この問題を解くには、液ガス熱交換器のヒートバランス(熱収支)がポイントです。

検定H30問2液ガス熱交換器図


 冷凍能力を求める式は、サクッと浮かびます。

  Φo = qmr(h6 - h5)

 この式で、数値がわからないものは比エンタルピーh5(h5=h4)です。

 h5(h4)を求めるため、液ガス熱交換器のヒートバランスを組み立てましょう。ルンルン


検定H30年度問2液ガス熱交換器概略図熱収支用

 流出するもの左辺に、流入するもの右辺に、まとめます。

qmr・h4 + qmr・h1qmr・h3 + qmr・h6

h4 + h1h3 + h6 ここに、h4 = h5

h5 + h1 = h3 + h6

h1 - h3 = h6 - h5

 なので、

  Φo = qmr(h1 - h3)


 ということで、h5を求めなくても良いです。ハイ。(  h5 を使用したい方は、24年度の(3)を参照してください。)

Φoを求める
 本番では、いきなりこの式を記して終了でも良いです!

 もちろん、  h5 を求めて、  Φo = qmr(h6 - h5) で計算しても合格と思います。が、時間の無駄でしょう。  (検定講習では、ヒントが(十分に!?)与えられると思います。)健闘を祈る。

   答え 80 (kW)

(4) 実際の成績係数(COP)Rを求めよ。

 2冷レベルです。(解説略)


 せっかく(1)で、  h2´ を求めたので使いましょう。

(COP)Rを求める1

もう一つの方法

 (h2' を使わない。)


(COP)R = {(h1 - h3) / (h2 - h1)}ηcηm

  = {(368 - 268) / (410 - 368)} × 0.7 × 0.8

  = (100 / 42) × 0.56

  = 1.33333 ≒1.33

   答え  1.33

コメント

 (3)がポイントですが、ヒートバランスを考えなくてもザッと公式を把握していれば、設問で与えられた数値で解けました。他は、まったくの2冷レベルです。(簡単すぎでしょう。ご時世でしょうかね、講習受けてお金で買う資格と言われても仕方がないでしょう。)

訂正箇所履歴

【2018(H30)/08/18 新設】

  • (COP)Rの「もう一つの方法」計算式の記号の一部が違っていたので修正。(画像からテキスト式に変更した。)(2024(R06)/05/28)

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