2種冷凍学識計算攻略-過去問

 令和2年度問1と似ています。

2種冷凍「学識」令和3年度問1

問1 R 404A 冷凍装置が下図の理論冷凍サイクルで運転されている。次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち正しいものはどれか。ただし、装置の冷凍能力は132 Rtである。

2種冷凍令和3年度学識問1

 イ.冷媒循環量は、3.86 kg/sである。

 ロ.凝縮器の放熱量は、695 kWである。

 ハ.蒸発器入口の冷媒乾き度は、0.241である。

 ニ.圧縮機軸動力は、185 kWである。


(1)ハ (2)イ、ロ (3)イ、ニ (4)ロ、ハ (5)イ、ロ、ニ

イ.冷媒循環量は、3.86 kg/sである。

 冷媒循環量はqmrは、これだけ公式(2)式を使って求めましょう。

   Φo = qmr(h1 - h4) [kW] …(2)

 ここで、設問ではqmr以外すべて数値が与えられていますが、Φoの132 Rtを[kW]に変換しなければなりません。

 ここで、復習。

  1(Rt) = 3.86 (kW) ≒ 13900 (kJ/h) ≒ 3.86 (kJ/s)

  1(kW) = 1 (kJ/s) = 3600 (kJ/h)

 というわけで、
  132 (Rt) × 3.86 (kW) = 509.52 kW

 では、(2)式を変形して数値を代入します。

   Φoを求める計算式に数値代入

 よって、イ.3.86 kg/s は、◯です。

ロ.凝縮器の放熱量は、695 kWである。

 凝縮器の放熱量Φkといえば、この式。

   Φk = qmr(h2 - h3) [kW]

 設問で与えられた数値と、イ.で求めたqmrを代入しましょ。

  Φk = qmr(h2 - h3

    = 3.86 ×(421 - 241)

    = 3.86 × 180

    = 694.8 ≒ 695 kW

 よって、 ロ.695 kWは、◯です。

ハ.蒸発器入口の冷媒乾き度は、0.241である。

 蒸発器入り口(h4)の乾き度を、定番の「x4」としましょう。この部分を切り取ったp-h線図を記しておきます。

2種冷凍令和3年度学識問1ハ.解説用x4線図

 そうすると、蒸発器入り口(h4)の乾き度x4は、

x4計算式

 数値代入します。

x4計算式数値代入

 よって、 ハ.0.241は、×です。(求めた、0.41と似ていますね。(汗

ニ.圧縮機軸動力は、185 kWである。

 理論冷凍サイクル圧縮機軸動力 Pthといえば、この式。

   Pth = qmr(h2 - h1) [kW]

 設問で与えられた数値と、イ.で求めたqmrを代入しましょ。

  Pth = qmr(h2 - h1

    = 3.86 ×(421 - 373)

    = 3.86 × 48

    = 185.28 ≒ 185 kW

よって、 二.185 kW は、◯です。

 イ.◯ ロ.◯ ハ.× ニ.◯ と、なりました。

正解は、(5)イ、ロ、ニ です。


 日本冷凍トンの単位換算と乾き度がポイントでしょう。あとは、これだけ公式を覚えていれば楽勝です。 ご健闘をお祈りします。

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修正・訂正箇所履歴

【2022(R04)/02/16 新設】(← 履歴をここに作った日

  • 問の冒頭「理論冷凍サイクルで」→「理論冷凍サイクで」(2023(R05)/01/07)

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これだけ公式
これだけ公式(1-6全部)

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