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これから、成績係数COPを求める過去問題を解いてみましょう。全頁まで、冷凍能力Φや圧縮機軸動力Pをいろんな方法で求めてきました。ここまでできれば成績係数を求めるのは簡単です。
理論成績係数(COP)th・Rと、実際の成績係数(COP)Rの式を、覚えましたか?
あたえられた項目(数値)から、(COP)の公式に必要な、(Φo)と(P)を導き出すことができるか試されます。
ではいつものように指定されたものを抜き出してみましょう。
所要軸動力Pと指定されているので機械効率ηmや断熱効率ηcはすでに考慮された数値(24kW)と考えればいいでしょう。ですので、実際の成績係数(COP)Rの(5)式の(ηm×ηc)を除いて計算すれば良さそうです。
で、(所要軸)動力Pは指定されているので、冷凍能力Φoを求めればCOPが計算できます。
冷凍能力Φoを求めるには、(2)式!
の、冷媒循環量qmrを求めましょう。
冷媒循環量qmrを求めるには、(1)式!(式がわからない方は、貴方の手元にあるはずのメモを見てください)から、一気に計算しちゃいますよ。
ここにv=v1
冷凍能力Φoは、
成績係数(COP)Rは
、というわけで、2.16に一番近い答えは(2)2.2になります。
前ページまでをクリアしていれば、意外と簡単でしょう!?さぁ、どんどん解いてみましょう。
平成11年から4年後に同じ考え方の問題が出題されました。
では、指定されたものを抜き出してみましょう。
(COP) Rは(6)式を使い((ηc・ηm)が含まれているとします)、qmrを求めるには(1)式を使いますよ。
さぁ、一気に行ってみましょう。
答えは、(4)2.2になりました。
この線図は、軸動力ページの平成11年の線図(平成16の問2も)とクリソツです。
これはある意味、サービス問題とも言えるでしょう。ドンドン行きますよ。
まずはこの公式
そうです、Φoを求めることができませんからね。でも、(6)式を覚えていれば(導き出せれば)簡単です!
サッサと、いや、こういうときこそ慎重に、足し算かけ算をしよう。単純計算ミスで間違うと、悔しいッス。
答えは、(1)1.52 に、なりました。
ちなみに、(ηc・ηm)を忘れると、約2.55になって(3)2.55と云う答えがちゃんと用意してあります(汗。 2.55は、理論成績係数の数値ですね。何を求めているのか問題をよく読んで 引っ掛からないようにしてください。貴方は、大丈夫ですよね。
線図のない問題です、過去問ガンガンこなしている貴方なら、楽勝です!
さぁ、落ち着いて線図を書いてみます。(頭の中でイメージできる方は、書かなくてもいいです)
余裕ですね! では、冷媒循環量qmrを求めてみます。
ここにv=v1
と、なりましたが・・・・・。ここで、冷静な方(過去問こなしている方)は気がついているはずです。
な?に? と、云う方は、問題文や解答欄をよ~く見てください。
さて、解答欄を見てみますと
(1)qmr = 761kg/s、COP = 1.46 (4)qmr = 761kg/h、COP = 2.03 ・・・・・なんか変でしょ。
そうです、単位、単位、単位なのです!
平成18年度の問題で、このように「m^3/h」で出題されるのは珍しいと思います。まさに、引っ掛けで問題を考えた人は 意地の悪い人間だと思います。たぶん、賢明なる受験者は途中で気が付くと思いますが・・・・、頭が少々パニクルかも知れません。(追記:平成19年度の問2、平成21年度の問2でも、m3^hが使われています。注意、注意。)
つまり、時間がかかってしまうということになりかねないのです。(軸動力攻略ページ 平成13年度 問2に類似問題あり)単位までよく見て問題を読みましょう。
さて、時間を秒に変換するため3600で除して一気に計算しますよ。
ここに v = v1
実際の成績係数ですから、(6)式ですね
さらに、ここで気をつけてくださいね。解答欄の中から0.211と1.46を含むものを選んでみます。
(2)qmr=0.211kg/s、COP=1.46
(5)qmr=0.211kg/h、COP=1.46
の2つのうちどちらかが正解です。
OK牧場!でしたか? 単位に注意して引っ掛からないでください、正解は(2)ですね。
まるで、受験者をもて遊んでいるかのような問題です。こういう単位に注意することは、大事かと思いますが…。 ま、echoとしてはチョットね問題だと思います。ぃえ、失言ですね。どうもすいません。
//コメント//
ピストン押しのけ量は、「SIによる上級冷凍受験テキスト(日本冷凍空調学会 )」5頁の一覧表によると、従来の単位ではm^3/hで、SI単位ではm^3/sとなっています。
このように、成績係数COPを求めるには冷媒循環量qmr、冷凍能力Φo又、動力Pを求めることができないと解けません。さらには、比エンタルピーだけでも 導き出せる問題も出題されています。
2種冷凍の場合、とりあえず公式を丸覚えしておけば何とかなります。ただし、引っ掛けに注意してください、過去問題をガンガンこなし、問題をよく読む、ですよ。
上の問題のうち2問は、機械効率ηmや断熱効率ηcが表記されておらず「所要軸動力」とか「圧縮機の軸動力」と指定されています。 (ηmとηcが考慮されている動力)なので、わりと楽に答えが導き出されました。
ところが、次のページで詳しく述べますが
という二つの問題が出てきます。
このあたりは1種ではあたりまえのように出てきますが、それでも「うっかり」引っ掛かってしまうことが多いようです。 2種での初めての学識計算では少々戸惑うかも知れません。
次はこの攻略です。nextページに進んでみましょう。
【2017/10/12 新設】