1種冷凍学識計算11月試験攻略-問5:平成22年度

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R407C用の高圧受液器として使用したい円筒胴圧力容器

 過去問をこなしているなら、無問題かと。

第一種冷凍機械責任者試験 平成22年度 問5(11月試験)

問5 下記の仕様で製作された円筒胴圧力容器がある。この容器をR407C用の高圧受液器として使用したい。これについて、次の(1)、(2)および(3)の問に、解答用紙の所定欄に計算式を示して答えよ。

(20点)

第一種冷凍機械責任者試験問5(平成22年度)の問題(受液器の円筒胴仕様)

ただし、基準凝縮温度によるR407Cの各基準凝縮温度における設計圧力は、次表の圧力を使用するものとする。

基準凝縮温度の表5

(1) この受液器の許容圧力Pa(Mpa)を求めよ。

(2) この受液器は基準凝縮温度を何℃で、また、設計圧力を何Mpaで使用できるか。

(3) この受液器に設計圧力が作用したとき、円筒胴板に誘起される接線方向の引張応力σtと長手方向の引張応力σ1(N/mm^2)をそれぞれ求めよ。

(1) この受液器の許容圧力Pa(Mpa)を求めよ。

 許容圧力は最高使用圧力(限界圧力)である。

 限界圧力をPaとすると、

1種冷凍学識平成22年度問5 限界圧力(最高使用圧力)Pa計算式

 (『上級 冷凍受験テキスト』<9次:P179左 (12.8)式><8次:P172左 (12.8)式>

 ここで、
 Di = 510 - 2 × 10 = 490 mm

 数値代入します。

1種冷凍学識平成22年度問5 限界圧力(最高使用圧力)Pa計算式数値代入

  答え Pa = 2.51(Mpa)

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(2) この受液器は基準凝縮温度を何℃で、また、設計圧力を何Mpaで使用できるか。

 設問の表をここに記す(参考にするため)

基準凝縮温度の表

 説明等は不要かな!?、以下いきなり答えにしてしまいます。

  答え この受液器は(1)より許容圧力が2.51Mpaあるから、設問の表より設計圧力は2.38Mpa、基準凝縮温度は55℃まで使用可能である。

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(3) この受液器に設計圧力が作用したとき、円筒胴板に誘起される接線方向の引張応力σtと長手方向の引張応力σ1(N/mm^2)をそれぞれ求めよ。

 設計圧力Pは問(2)より、2.38Mpaである。内径Diは問(1)より、490mmとする。

 接線方向の引張応力σtは、

1種冷凍学識平成22年度問5 円筒胴接線方向応力σt計算式数値代入  
(テキスト<9次:P176左 (12.1式)><8次:P169右 (12.1式)>

 長手方向の引張応力σlは、

1種冷凍学識平成22年度問5 円筒胴長手方向応力σl計算式  
(テキスト<9次:P176右 (12.2式)><8次:P170左 (12.2式)>

 答え
   接線方向の引張応力σtは、58.31(N/mm^2)である。
  長手方向の引張応力σ1は、29.155(N/mm^2)である。


 σ1は、設問に下2桁までの指定がないので29.16とせず、29.155にしてみました。なんといっても、σt(58.31)の丁度2分の1になりますしね…。

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訂正箇所履歴

【2016/03/21 新設】

  • 数式の画像や解説など全般的に見直し。(2017(H29)/05/09)
  • 問題文  4407C用の高圧受液器 →  407C用の高圧受液器 に訂正。(2020(R02)/02/08)
  • 『上級 冷凍受験テキスト』9次改訂版に対応。(2023(R05)/08/08)

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