1種冷凍学識計算攻略-問3:フィンコイル蒸発器を攻略をしよう!

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今度は、フィンコイル蒸発器を攻略します!

 蒸発器の代表的な問題をやってみましょう。

 蒸発器といえば、やはりでしょう。霜の熱伝導率や厚さが出てきます。桁をうっかり間違わないように しましょう。ぽかミス計算すると悲しいですから…。

第一種冷凍機械責任者試験 平成17年度 問3(11月試験)

問3 冷蔵庫用のフィンコイル蒸発器があり、その仕様と運転条件は次の通りである。この蒸発器について、次の(1)、(2)および(3)の問に、 解答用紙の所定欄に計算式を示して答えよ。

   ただし、フィンコイル材の熱伝導抵抗は無視できるものとする。

平成17年度 問3(11月試験)仕様と運転条件

 (1) 着霜時の蒸発器の外表面基準の平均熱通過率K〔kW/(m^2・K)〕を求めよ。

 (2) 着霜時の蒸発器の必要とする空気側伝熱面積A(m^2)を求めよ。

 (3) デフロスト直後の霜が付いていない場合の蒸発器の外表面の平均熱通過率K〔kW/(m^2・K)〕を求めよ。

(1) 着霜時の蒸発器の外表面基準の平均熱通過率K〔kW/(m^2・K)〕を求めよ。

熱通過率と問われれば、なにはともあれフィンの概略図を書いてみてください。

 絵を書いてみます。霜(:::)が付いています。指定された値もどんどん書いてみます。 本番の頃は、数秒で書くことができるようになるでしょう。

数値代入

1/k計算式数値代入

 ぉっと、ここでδ(霜の厚さ)が1(mm)と指定されていますが、 0.001(m)に換算して計算してください。さりげなく、このような引っかけ!?があります。

1/k計算式数値代入答えまでの式(1/2) 1/k計算式数値代入答えまでの式(2/2)
電卓で一気に計算できない場合は、こうして小数点以下を多くしておいたほうが後で模範解答と数値がズレなくなります。

       答え K = 0.311 〔kW・(m^2・K)〕

(2) 着霜時の蒸発器の必要とする空気側伝熱面積A(m^2)を求めよ。

 伝熱面積Aを問われ、Φo、k、Δtm、があれば、もうこの式しかないでしょう。ルンルン気分で解いてしまいます。

  Φk = K・A・Δtm

 変形して、

 Φk計算式

       答え A = 36.2 (m^2)

(3) デフロスト直後の霜が付いていない場合の蒸発器の外表面の平均熱通過率K〔kW/(m^2・K)〕を求めよ。

 着霜がない平均熱通過率なんて、なんだか簡単すぎます!もう物足りないくらいですよね…、以前に比べるとサービス問題がたくさんあるような気がします。

 霜がないんですから、δ/λが無くなるわけです。

 霜のない1/kの計算(1/2) 霜のない1/kの計算(2/2)

       答え K = 0.04〔kW・(m^2・K)〕

 ちょと簡単すぎて、心配になってしまうぐらいです。こういう問題のときはサッサと片付けて次の問題に進みましょう。 でも、計算ミスしないように。ま、数値が違うとわかると思いますが…。

訂正箇所履歴

【2016/10/22 新設】

  • 計算式がスマホなどで崩れるため、自動で大きさが変化する画像にした。解説文等も見直し。(2017/04/08)
  • 計算式が表示されていなかったので修正。(2019(R01)/07/20)
  • 計算式が表示されていなかったので再度修正。(2023(R05)/08/16)

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