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冷媒の種類(P42~P44)

 『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』8次改訂版(令和元年11月30日改訂)は、7次改訂版より構成や文章が大幅に変更になり過去問が役に立たないものが増えた。 そこで、テキストに沿って精選した過去問とecholand独自の問題 by echo を追加することにした。


 このページでは、テキスト<8次:P43>の表4.1が重要になるので、ザット見ながら問題をこなしつつ、「大分類」「中分類」「冷媒記号」などを、徐々に覚えていくしかない。

冷媒の大分類P42

 『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P42>8行目

・冷媒はフルオロカーボン冷媒とその他(自然冷媒)に大別される。 by echo 答え

【◯】 そうです、その他(自然冷媒)には、プロパンR290、アンモニアR717、二酸化炭素R744などがあります。テキスト<8次:P43 表4.1>の大分類を参照。


自然冷媒P43

 「自然冷媒」については、テキスト<8次:P43>6行目から記されているが、ここに記そう。

・R290、R717、R744は、自然冷媒と呼ばれることがある。 R03/04 答え

【◯】 はい。令和3年11月試験の問題、楽勝!?ですね。R290はプロパン、R717はアンモニア、R744は二酸化炭素です。冷媒記号は、パっと覚えてしまいましょう。


冷媒の中分類P42

 テキスト<8次:P42 9行目~>中分類では、冷媒記号や分子構造(成分比)が現れる、テキスト<8次:P43 表4.1>の中分類をザッと見つめ、冷媒記号や分子記号に徐々になれましょう。

・フルオロカーボン冷媒は、メタン・エタン、プロピレン中のいくつかの水素原子を、ハロゲン(塩素・ふっ素)で置換合成された冷媒の総称である。 by echo 答え

【◯】 ま、こういう問題分はたいがい【◯】です。テキスト<8次:P42>の9~11行に記されているが、覚えられる人は覚えてちょうだい。

・フルオロカーボン冷媒は、分子構造(成分比)から分類された、R12などのCFC(クロロフルオロカーボン)、R22などのHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)冷媒がある。 by echo 答え

【◯】 はい、CFCといえば「R11」「R12」、HCFCといえば「R22」「R123」です。テキスト<8次:P43 表4.1>参照のこと。

・フルオロカーボン冷媒は、分子構造(成分比)から分類された、R32やR134aなどのHFC(ハイドロフルオロカーボン)がある。 by echo 答え

【◯】 HFC冷媒といえば「R32」「R134a」です!他に「R404A」「R410A」「R507A」(混合冷媒)があり、種類が多いですね。テキスト<8次:P43 表4.1>参照のこと。

・フルオロカーボン冷媒は、分子構造(成分比)から分類された、R1234yfなどのHFO(ハイドロフルオロオレフィン)、R290などのHC(ハイドロカーボン)がある。 by echo 答え

【×】 ぁ、まちがった!?残念。HCのR290(プロパン)やR600a(イソブタン)は「自然冷媒」に分類されます。テキスト<8次:P43 表4.1>参照のこと。


単一成分冷媒と混合冷媒P42~P43

 さらに、冷媒は分類が多くなりますよ。「単一成分冷媒」「混合冷媒」「非共沸混合冷媒」「共沸混合冷媒」「疑似共沸混合冷媒」、テキスト<8次:P43 表4.1>を見ながら頭の中を整理していきましょう。

・R134aとR410Aはともに単成分冷媒である。 H20/04 R01/04(  は、ともに 句読点がある、あと同じ) 答え

【×】 ちょっと意地悪な問題かな。勉強していないことがばれてしまう問題。テキスト<8次:P42 (4.1 冷媒の種類)>下から7行目~(表4.1も)を、一度でいいから熟読して欲しい。

 400番台の冷媒は単成分冷媒を混合した「非共沸混合冷媒」です。

 さぁ、テキストを読んで「単一成分冷媒」「混合冷媒」「非共沸混合冷媒」この3つの言葉と違い(性質)を頭の中でイメージしておこう。

・フルオロカーボン冷媒の「単一成分冷媒」をいくつか混ぜ合わせた「混合冷媒」があり、混合冷媒は「非共沸点混合冷媒」と「共沸混合冷媒」に分けられる。 by echo 答え

【◯】 素直な良い問題ですねw。
 テキスト<8次:P43 表4.1>から、単一成分冷媒は、CFC、HCFCとHFCの「R32」「R134a」で、混合冷媒は「R404A」「R410A」「R507A」です。

・非共沸混合冷媒は、ある一定の圧力で凝縮するとき、液相や気相の成分割合が変化し、凝縮始めの沸点温度と凝縮終わりの露点温度とに差(温度勾配)が生じる。 by echo 答え

【×】 沸点と露点が逆ですね!テキスト<8次:P42>18~20行

 ・非共沸混合冷媒は、ある一定の圧力で凝縮するとき、液相や気相の成分割合が変化し、凝縮始めの露点温度と凝縮終わりの沸点温度とに差(温度勾配)が生じる。

・非共沸混合冷媒は、一定圧力下での温度勾配は、凝縮過程と蒸発過程とも同様に生じる。 by echo 答え

【◯】 そうです。テキスト<8次:P42>21行目

・共沸混合冷媒は、温度勾配を生じることなくある圧力一定のもとで単一成分冷媒と同じように温度一定で凝縮または蒸発をする。 by echo 答え

【◯】 そうです、温度勾配を生じないのが「共沸混合冷媒」(R 507A)です。テキスト<8次:P42 17行目~>

 なお、温度勾配の小さい「非共沸混合冷媒」は「共沸混合冷媒」に近い凝縮蒸発特性があるので「疑似共沸混合冷媒」(R410A と R404A)とも呼ばれる。テキスト<8次:P43 1~5行目>

・R410A は共沸混合冷媒である。 R02/04 答え

【×】 なんと、短文直球問題。R410Aは「単一成分冷媒」を混合した「共沸混合冷媒」です。  この R410A と R404A は、温度勾配が小さいので「疑似非共沸混合冷媒」とも呼ばれます。(← テキスト<8次:P43>4行目)

・混合冷媒であるR 404A および R 507A は、どちらも温度勾配が 0.2~0.3 K と小さいので、疑似共沸混合冷媒とも呼ばれる。 R05/04 答え

【×】 ぅわ~、きわどい(嫌らしい)問題。
 R 507A は、共沸混合冷媒ですね。R410A と R404A が「疑似非共沸混合冷媒」とも呼ばれます。(← テキスト<8次:P43>3~5行目)ぅ~ん、記憶にとどめておくしかないでしょう。


冷媒の記号P44

 冷媒記号の詳しい説明は、「上級」テキストにあり「初級」では表記されていなかった。しかし「8次改訂版」から記された。(『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P44> )なので、3種冷凍試験でも出題されるようになるだろう。


2冷「学識」の問題P43

 2冷「学識」11月試験に出題された問題を掲載しましょう。(3冷も同レベルかもしれない。)

・冷媒の記号で400番台は非共沸混合冷媒、500番台は共沸混合冷媒、600番台は無機化合物、700番台は有機化合物を示す。混合する冷媒の成分比が異なるものは、R407Cのように番号の後に大文字のアルファベットA、B、C、・・・・をつけて、成分比の違いを表す。 2冷学識H27/09 答え

【×】 「600番台は有機化合物、700番台は無機化合物」です!

 『初級 冷凍受験テキスト』<8次:P44 9行目>にはちゃんと記されていますし、P43の表4.1を見ますと、700番代のアンモニアR717と二酸化炭素R744は「無機化合物」になります。R600a(イソプタン)は「有機化合物」です。


echoの予想問題P43

 「初級テキスト」は「上級テキスト」に比べれば基本的なことしか記されていないので、簡単かも。

・冷媒の記号は先頭に「R」をつけて、2~4桁の数字を用いる。 by echo 答え

【◯】 簡単すぎ!? テキスト<8次:P44 1行目>

・単成分のフルオロカーボンの場合、分子構造によって一の位~千の位までの数字を決めている。 by echo 答え

【◯】 難しい問題分にするには、テキスト<8次:P44 3行目~>「一の位はふっ素の原子数」「十の位は水素原子数+1」「百の位は炭素原子数-1」「千の位は炭素の2重結合の数」あたりを組み込めば難問になるだろう。果たして…。

・R32は、ふっ素の原子数は3である。 by echo 答え

【×】 R32の分子構造は「CH2F2」ですから、一の位がふっ素原子数なので「2」です。十の位は水素の数2+1で「3」、これでR32となります。(こんな面倒な問題出るかしら?)

 21/12/14 23/11/25

 『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版へ適応。(21(R03)/12/13)

修正・訂正箇所履歴

【2021(R03)/12/13 新設】

【参考文献】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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