茶色部分(の厚み)が腐食するであろう「腐れしろ:α」である。
腐れしろって、なに?みたいな感じだけど、テキスト<8次:P143>中の少し下(15行目)辺りに、腐れしろと太字がある。
具体的には<8次:P147 (表11.3 容器の腐れしろ)(表11.4 管の腐れしろ)>を見るしかないが、<8次:P145 (11.4.4 必要な板厚)>の(11.4)式に、
「α:腐れしろ」として、最小厚さ(t)に加算する。
つまり、容器や管は経年とともに腐食するので、それを見込んで最小の板厚に「プラスアルファ(+α)」するのである。一冷の学識試験問題ではSM400Bが指定されるので、腐れしろαは1.0mmとされる。
「溶接継手」と「腐れしろ」関連の問題が多い。健闘を祈る。(平成25年6月29日記す。)
テキスト<8次:P145 (11.4.4 必要な板厚)>の(11.4)式
← 意味をイメージして、さ、やってみよう。
・円筒胴にかかる内圧が一定の場合、円筒胴の直径が大きいほど、円筒胴に必要な板厚は厚くなる。 H26/12
【◯】 おぅ! (内圧 P 、内径 Di )
「内圧が一定の場合」とかに、惑わされないように。(惑わされることもないか…。)
・円筒胴圧力容器の板厚を計算する場合、設計圧力、容器の内径、材料の許容引張り応力、溶接継手の効率、腐れしろを考慮する。 H20/12
【◯】 ぅむ。 式をジーっと見て読み取るということかな。
(設計圧力 P 、内径 Di 、材料の引張応力 αa 、溶接継手の効率 η 、腐れしろ α )
・円筒胴の直径が小さいほど、また、円筒胴の内側にかかっている内圧が高いほど、円筒胴の必要とする板厚は厚くなる。 H29/12 R06/12(「円筒胴の内径が」他同じ。)
【×】 この「板厚」では久々の出題です。文章的にはテキスト<8次:P145>の下2行ズバリです。正しい文章は、
「円筒胴の直径が大きいほど、また、円筒胴の内側にかかっている内圧が高いほど、円筒胴の必要とする板厚は厚くなる。」(テキストの文章(下から2行目)では「直径」と記されている。)
(内径 Di )
・円筒胴圧力容器の必要な板厚は、設計圧力、容器の内径、材料の許容引張応力、腐れしろ、溶接継手の効率を用いて計算する。R05/12
【◯】 もう、あなたは完璧!
(設計圧力 P 、内径 Di 、材料の引張応力 αa 、溶接継手の効率 η 、腐れしろ α )
チラホラでる。
・圧力容器は、溶接継手の種類に応じて溶接継手の効率が、また、使用材料の種類に応じて腐れしろの値が、冷凍保安規則関係例示基準に定められている。 H17/12
【◯】 ってことで。
テキスト的には<8次:P145 下6行目~>に、 例示基準では<略>
、 表 のように規定されている
と、なんだか冷たい感じに記されている。
・冷凍保安規則関係例示基準によれば、溶接継手の効率は、溶接継手の種類により決められており、更に溶接部の全長に対する放射線透過試験を行った部分の長さの割合によって決められているものもある。 H24/12
【◯】 平成24年度 (>。<;
テキスト的には<8次:P145 下6行目~>の一文と、<8次:P146 (表11.2 溶接継手の効率)>の表一番上に小さな文字で、
溶接部の全長に対する放射線透過試験を行った部分の長さの割合
と、記されている。ぅーん、隅々まで勉強しなさいということか。 健闘を祈る。
・溶接継手の効率は、溶接継手の種類に依存せず、溶接部の全長に対する放射線透過試験を行った部分の長さの割合によって決められている。 R02/12
【×】 令和2年度😣。 正しい文章にしてみますかね。
溶接継手の効率は、溶接継手の種類により決められており、溶接部の全長に対する放射線透過試験を行った部分の長さの割合によって決められている。
腐れしろは、テキスト<8次:P145~P147>けれども「表」しかないといってよい。よって、問題を解くのに表から読み取るしかない。健闘を祈る。
年代順に並び替えました。(2016/08/20)
・R22冷凍装置の配管材料に用いられる銅管の腐れしろは、通常の使用条件では考えなくてよい。 H13/12
【◯】 腐れしろは、長年使用される間に腐食が進行されるため肉厚が薄くなり、許容圧力が小さくなる。設計時に材料に応じた腐れしろをプラスして板厚を決める。
フルオロカーボン冷凍装置の銅配管は通常は腐食しないため、腐れしろは考慮しなくてもよい。←どこから読み取るかというと、<8次:P147 (表11.4 管の腐れしろ)>は「管」(容器ではない)であるが、
銅管は記されていない。つまり、腐れしろは考えなくて良いということになるらしい。
・圧力容器が耐食処理を施してあれば、腐れしろは必要としない。 H15/12
【×】 必要と、冷凍保安規則関係例示基準で決められています。
テキスト<8次:P147 (表11.3 容器の腐れしろ)>の表2段目に 直接風にさらされてない部分で、耐食処理を施したもの
と、記されていて、腐れしろは0.5mmとなっているので、腐れしろは必要である。
・圧力容器の必要とする腐れしろの大きさは、材質、使用条件にかかわらず、一定値である。 H22/12
【×】 サービス問題!だいたい【×】にすると思う。テキスト<8次:P147 (表11.3 容器の腐れしろ)>
ステンレスだけ、チョと、分けてみたぉ。
・圧力容器の材料にステンレス鋼を使用した場合は、腐れしろを考慮しなくてもよい。 H10/12
【×】 冷凍保安規則例示基準により、各材料の腐れしろは考慮されるよう決められている。銅、銅合金、ステンレス鋼、アルミニウム(合金)、チタンは 0.2 ← テキスト<8次:P146 (表11.3 容器の腐れしろ)>
・圧力容器の腐れしろは、鋼材は1㎜とし、銅、銅合金およびステンレス鋼は0㎜とする。 H20/12
【×】 8次:P146 (表11.3 容器の腐れしろ)を見よう。記憶できなくても良いと思う。まぁ、腐れしろがゼロ㎜ってことはないよね。ある意味サービス問題かも。
祝!令和元年。に、全部の種類を組み合わせた問題が出題された。これから類似問題が増える?テキスト<8次:P147 (表11.3 容器の腐れしろ)>を把握しておこう。
・圧力容器の材料に銅合金を使用したときは、腐れしろを考慮しなくてもよい。 H18/12
【×】 そんなこたぁ~ない。
と、なんとなくわかる問題。絶対ゲットしよう。テキスト<8次:P147 (表11.3 容器の腐れしろ)>
・圧力容器の腐れしろは、材料の種類により異なり、鋼、銅および銅合金は1 mm とする。また、ステンレス鋼には腐れしろを設ける必要がない。 R01/12
【×】 これは、テキスト<8次:P147 (表11.3 容器の腐れしろ)>を、くまなく文章化した問題文はこんな感じになるのだろう。さて、正しい文章にしてみましょう。
圧力容器の腐れしろは、材料の種類により異なり、鋳鉄1mm、鋼(直接風にさらされず耐蝕処理を施したもの)0.5mm、鋼(被冷却液または加熱熱媒に触れる部分、及びその他の部分)1mm、また銅、銅合金およびステンレス鋼は0.2mmとし腐れしろを設ける。
こんなんでどうかな。(『試験問題と解答例:日本冷凍空調学会』平成20年度第3種保安問12の解答を参照)
これでも良いかも。
圧力容器の腐れしろは、材料の種類により異なり、鋳鉄1mm、鋼は条件により0.5~1 mm、また、銅、銅合金およびステンレス鋼は0.2 mmとし腐れしろを設ける。
・圧力容器の腐れしろは、材料の種類により異なり、鋳鉄1 mm 、鋼は条件により0.5~1 mm 、また、銅、銅合金およびステンレス鋼は0.2 mm の腐れしろを設ける。 by echo
【◯】 テキスト<8次:P147 (表11.3 容器の腐れしろ)>をまとめるとこんな感じの問題になる。
・圧力容器の腐れしろは、材料の種類により異なり、銅および銅合金は0.2 mm とする。また、ステンレス鋼は0.1 mm とする。 R04/12
【×】 令和4年出題されました。正しい文章は
圧力容器の腐れしろは、材料の種類により異なり、銅および銅合金は0.2 mm とする。
・圧力容器の腐れしろは、材料の種類により異なる。直接風雨にさらされない部分で耐食処理を施した鋼の腐れしろを0.2mmとした。 R06/12
【×】 テキスト<8次:P147 (表11.3 容器の腐れしろ)>によれば、設問の条件だと「0.5mm」である。
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『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(22/01/17)
【2016/06/11 新設】