平成23年度問1をチョと改良し作成。
問1 下図は冷凍装置の理論冷凍サイクルである。理論冷凍サイクルの成績係数(COP)th・R=4.0、冷凍能力Φo=400kWのとき、次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち正しいものはどれか。
イ.断熱圧縮後の吐出しガスの比エンタルピーは455kJ/kgである。
ロ.冷媒循環量は2.0kg/sである。
ハ.凝縮負荷は500kWである。
ニ.蒸発器入口(状態4)の冷媒の乾き度は、0.75である。
(1)イ、ロ (2)イ、ハ (3)ロ、ニ (4)イ、ハ、ニ (5)ロ、ハ、ニ
理論成績係数(COP)th・Rと比エンタルピーh2以外がわかっているので頭を回転させると、そうです(5)式。
この式から比エンタルピーのみを抜き出した式は、
じゃ、数値代入して一気にいきましょう。(先は長い)
ぁ、小学生なみの計算?、ま、おつきあいください。
なのでイ.は、正しい。
冷凍能力Φoが指定されていて冷媒循環量qmrといえば、ハイその通り!(2)式。
じゃ、変形して一気に片付けます。
公式さえ覚えてれば、楽勝っスね。
よってロ.は、誤り。
凝縮負荷Φkといえば!…、「これだけ公式」にはありませぬ。だって、冷凍能力Φo(2)式と考え方は同じようなもんですから。
なので、時間短縮のため(echoが疲れるため)一気に行きましょう。
イ、とロ、を間違えるとここで撃沈。
(イ、ロがわからない方は、ここで完全に撃沈溺死。正誤確率計算に移行してください。)
自信を持って、ハ.は正しい。
さて、乾き度と問われてイメージが湧きますか?問1の最大のトラップです。
この問は、平成23年度問1の改良版です。(p-h線図は、ほとんどコピペ状態と思われる。)
解答を見ると、(2)イ、ハ (4)イ、ハ、ニ の、どちらかになるというわけです。
さて(状態4)を乾き度x4として、p-h線図を書いてみましょう。
どうりで、臨界点とかAとかBとか記されていたのですねぇ。
さて、乾き度x4は、
(点Aと点Bの比エンタルピーを、それぞれhA、hBとする。)
式は、p-h線図をジ~っとみているうちに何となく分かると思います。(飽和液線上は、乾き度0で、乾き飽和蒸気線上は乾き度1.0です)
蒸発器入口(状態点4)の冷媒の乾き度は、約0.25である。(0.75は、乾き度x4=0.25のときの、液の割合(1-x4)=0.75ですね。)
よって、ニ.は、誤り。
乾き度xというものを把握しているかがポイントでした。
【2017(H29)/02/18 新設】(← 履歴をここに作った日)
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