冷媒液強制循環式用フィンコイル蒸発器 P108~P110(P106~P107)

 テキスト『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<9次:P108右~P110>(<8次:P106左~P107>)です。

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。


  • (2)冷媒液強制循環式用フィンコイル蒸発器 P108~110
    • (a)構造と特徴 P108~109
    • (b)伝熱作用の特徴と冷媒液循環量 P109
    • (c)低圧受液器の液面レベル制御方法と油戻し方法 P109~110

 テキストの項目に沿って、問題を分類してあります。

冷媒液強制循環式用フィンコイル蒸発器

冷媒液強制循環式冷凍装置概略図図

冷媒液強制循環式サイクル図
冷媒液強制循環式サイクル図


(a)構造と特徴 P108~109

 「構造と特徴」は出題が多いが、忘れた頃にポツリと出題される!?

・冷媒液強制循環式蒸発器では、冷媒送液量を蒸発液量とほぼ同量にする。 H15学/06
 答え

【×】 蒸発液量の3~5倍を、液ポンプで強制的に冷却管内に送り込む。冷却管内は、ほとんどが液冷媒で満たされ熱伝達が良い。テキスト<9次:P108右 冒頭>

・冷媒液強制循環式は、蒸発器内で蒸発するだけの液量を液ポンプで強制的に冷却管内に送り込む方法で、冷却管内面は大部分が冷媒液で濡れていることになり、良好な熱伝達率が得られる。 H22学/06 答え

【×】 蒸発液量の3~5倍。テキスト<9次:P108右 下から5行目>

・冷媒液強制循環式蒸発器は、蒸発器内で蒸発する冷媒液量とほぼ同じ冷媒液量を、液ポンプで強制的に冷却管内に送り込む方法である。また、冷凍機油が冷却管内に溜まりにくいため、冷凍機油による熱伝達の阻害もほとんどない。 H24学/06 答え

【×】 蒸発液量の3~5倍。 テキスト<9次:P108右>

・一般的に冷媒液強制循環式蒸発器では、蒸発器内で蒸発する冷媒液量とほぼ同じ冷媒量を液ポンプで強制的に冷却管内に送り込む。冷却管内面は、大部分が冷媒液でぬれており、良好な熱伝達率が得られる。 H29学/06 答え

【×】 ぅむ。

一般的に冷媒液強制循環式蒸発器では、蒸発器内で蒸発する冷媒液量の3~5倍を冷媒量を液ポンプで強制的に冷却管内に送り込む。冷却管内面は、大部分が冷媒液でぬれており、良好な熱伝達率が得られる。

・冷媒液強制循環式蒸発器では、蒸発器内で蒸発する冷媒液量の3~5倍の冷媒液が、液ポンプで強制的に冷却管内に送り込まれる。また、冷凍機油が冷却管内に溜まりにくいため、冷凍機油による熱伝達の阻害もほとんどない。 R04学/06 答え

【◯】 素直な問題です。

・冷媒液強制循環式蒸発器は、蒸発する冷媒液量の 3~5 倍の冷媒液を液ポンプで強制的に冷却管内に送り込むため、冷凍負荷の変動があっても、低圧受液器が蒸発器内の冷媒の状態変動の緩衝器の役割をし、冷凍装置全体への運転状態の影響は少ない。 R05学/06 答え

【◯】 ぅむ


(b)伝熱作用の特徴と冷媒循環量 P109

・冷媒液強制循環式蒸発器では、供給する冷媒液量が蒸発量とほぼ同量なので、冷凍負荷の変動には対応しにくい。 H20学/06 答え

【×】 ぅ~ん、ほぼ同量ではなく蒸発液量の3~5倍。それと、負荷変動に対応しやすい。(影響が少ないということをいっていると思われる)テキスト<9次:P109左 下から6行目~>


(c)低圧受液器の液面レベル制御方法と油戻し方法 P109~110

 出題されていないようです。予想問題(by echo)を掲載しておきます。(2023(R05)/09/04記ス)

・冷媒液強制循環式用フィンコイル蒸発器の低圧受液器容積は、運転状態により冷媒液が充満しない内容積を確保する。 by echo 答え

【◯】 テキスト<9次:P109右 冒頭>

・冷媒液強制循環式用フィンコイル蒸発器の低圧受液器容積は、運転状態により冷媒液が圧縮機に吸い込まれないように低圧受液器の冷媒液面レベルを検知して、冷媒液の供給量を検知する。 by echo 答え

【◯】 テキスト<9次:P109右 冒頭>

・冷媒液強制循環式用フィンコイル蒸発器の低圧受液器底部には、冷媒液ポンプが低圧受液器より0.8m以上高い位置に設置され、蒸発器に冷媒液を0.2~0.3Mpa昇圧して送り込む。 by echo 答え

【×】 テキスト<9次:P109右 11行目~>

冷媒液強制循環式用フィンコイル蒸発器の低圧受液器底部には、冷媒液ポンプが低圧受液器より0.8m以上低い位置に設置され、蒸発器に冷媒液を0.2~0.3Mpa昇圧して送り込む。

・冷媒液強制循環式用フィンコイル蒸発器の低圧受液器は、分離された飽和蒸気だけが圧縮機に吸い込まれるので、低圧受液器の底部に冷凍機油が濃縮される。そのため、定期的に廃油として抜き取る必要がある。 by echo 答え

【×】 ぅむ。テキスト<9次:P109右下から5行目~P110>

冷媒液強制循環式用フィンコイル蒸発器の低圧受液器は、分離された飽和蒸気だけが圧縮機に吸い込まれるので、低圧受液器の底部に冷凍機油が濃縮される。そのため、圧縮機への油戻しが必要となる。

 05/09/16 07/12/13 08/06/29 09/03/14 10/10/06 11/08/01 12/04/25 13/10/10 14/08/28 16/12/23 18/01/02 22/04/09 23/12/09

修正・訂正箇所履歴

【2016/07/11 新設】(← 履歴をここに作った日

  • 「冷媒液強制循環式蒸発器」専用頁(この頁)作成。(2013(H25)/12/08)
  • テキスト8次改訂版へ対応。解説も少々見直し済み。(2016(H28)/12/23)
  • 全体的に見直し。(2022(R04)/04/09)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/09/05)
  • 全体的に見直し。(2023(R05)/09/05)

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【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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