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圧力容器円筒胴の問題ならこれがいちばん簡単?無難?これができなかったらもう一度テキスト読んでね…、みたいな問題です。
近年は(2007年記)わりと簡単になっています、ただし、少々?引っ掛けられる場所がありますから注意してください。注意するところ?それは、ずばり桁です。さぁ、何はともあれ解いてみましょう。
問5 下記仕様で製作された円筒胴圧力容器がある。この容器をR22用の高圧受液器として使用したい。これについて、次の(1)、(2)および(3)の問に、解答用紙の所定欄に計算式を示して答えよ。 (20点)
使用鋼板 SM400B
円筒胴板の厚さ t = 10 mm
円筒胴の外径 Do = 570 mm
円筒胴板の溶接継ぎ手の効率 η = 0.6
円筒胴板の腐れしろ α = 1 mm
ただし、冷凍保安規則関係例示基準によるR22の各基準凝縮温度における設計圧力は、次表の通りである。
(1) この受液器の許容圧力は、何Mpaか。小数点以下2桁まで求めよ。
(2) この受液器の設計圧力は何Mpaまで可能か。
(3) この受液器に設計圧力が作用したとき、円筒胴板に誘起される最大の引張応力は何N/mm^2か。
ルンルン、鼻歌交じりで解きましょう。
「最高使用圧力Pa = 許容圧力」ですから、最高使用圧力Paを求めればよいですね。
ここに、許容引張応力σaは100(N/mm^2)、最高使用圧力をPa、内径をDiとする。
Di = 570 - 10×2 = 550(mm)
内径Diで計算することを忘れないでください、うっかりミスすると悔しいですから。(これは、定番の引掛けです。)
ここで、下2桁までと指定されていますが四捨五入して1.93としないように!
最高使用圧力(許容圧力)が計算結果より大きくなってしまうことになります。 1.93とすると、たぶん致命的なミスとされて、計算式があっているから1点!ぐらいもらえるかもしれません。
答えは、切り捨てして1.92 Mpaとなります。
答え 許容圧力は、1.92 Mpa
円筒胴板に誘起される最大の引張応力とは!
円筒胴板に誘起される最大の引張応力とは接線方向の引張応力(σt)である。 ← これ覚えてくださいね。
(参考:『SIによる 上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P170左から右へかけて>)
答え 引張応力は、52.25 N/mm^2
ここで、1.92とか、570とか、代入する数値を間違わないように、特に1.92(許容圧力)なんてしちゃうと致命的ミスで0点かもしれません。
【2016/03/17 新設】