配管材料は、『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P125 (10.2 配管材料)>です。 アンモニアと銅、フルオロとアルミなど、(1)~(6)項目記されているのでジックリ読んで過去問をこなせばいいかな。ぁ、「配管用炭素鋼鋼管(SGP)」の出題は多いです。
止め弁と管継手は、テキスト<8次:P126 (10.3 止め弁および管継手)>です。出題数は少ない、というかレア。一通り読んで頭の片隅にでも要点を置いておくしかない。
注) 銅
と 鋼
の読み間違いに注意。
冷媒の種類によって使用できない材料を把握しておこう。けっこう出題されるが、美味しい問題。
なんといっても「劣化」ですよね。
赤枠内を、流れるように令和まで「一気」してください。どんな文章も大丈夫になるでしょう。
・アンモニア冷媒配管の材料として、銅及び銅合金は使用できない。 H10/10
【◯】 題意の通り。腐食してしまいます。テキスト<8次:P125 (2)>
・アンモニア冷凍装置の配管に、銅管を使用した。 H15/10
【×】 アンモニアに 銅
は駄目です。テキスト<8次:P125 (2)>
・アンモニア冷媒配管の材料には、銅は使用できないが銅合金は使用できる。 H17/10
【×】 引っ掛かりませんよね。チョロい問題です。(銅合金も使えない)<8次:P125 (2)>
・アンモニア冷凍装置の配管には、銅及び銅合金を用いることができない。 H20/10
【◯】 ぅむ。今度は"できない"です。問題をよく読もう。
・アンモニア冷媒用の配管には、銅および銅合金を使用してはならない。 H22/10
【◯】ぅむ!
・配管材料としての銅および銅合金は、アンモニア冷媒に使用できる。 H23/10
【×】 おぅ。
・フルオロカーボン冷媒、アンモニア冷媒用の配管には、銅および銅合金の配管がよく使用される。 R02/10
【×】 ぉっと、フルオロが余分にくっついたけど全然あなたなら大丈夫!(フルオロカーボンは胴および銅合金は使用可能)
・アンモニア冷媒配管には、真ちゅう製のバルブを取り付ける。 H24/10
【×】 ぅぅ…チョと反則気味の問題じゃないの!?KHK殿。
真ちゅう(真鍮)という文字は、テキスト内に見あたらない。ま、真ちゅうが銅合金というのは常識、と言われれば、終わりですけども…。
・冷媒がフルオロカーボンの場合には、2%を超えるマグネシウムを含有したアルミニウム合金は使用できない。(機器の材料および圧力容器) H20/12
【◯】 「2%を超えるマグネシウムを含有したアルミニウム合金」については、問12(圧力容器)でも出題されるので1問置いておく。配管材料でも、容器や機器でも、使用できない。
可とう管については、テキスト<8次:P159~P160 (13.1 据え付け)>でサンザンできてきます。ここでは材料のみ頭に入れればOK
配管材料は、圧力容器同様に低温時のことも考慮しなければなりません。
・低温脆性とは、鋼材が低温で脆くなる性質をいう。 H11/12
【◯】 低温脆性は、低温で突然破壊する怖い現象。これは「圧力容器」で出題された問題。配管材料も同様である。テキスト<8次:P138~P139 (11.2.3 低温で使用する材料)>でさんざん学びます。
・配管用炭素鋼鋼管(SGP) は-50℃、圧力配管用炭素鋼鋼管(STPG)は-25℃までは使用できる。 by echo
【×】 逆です!材料関係で使用温度で具体的な数値が出るのはココだけなので、覚えたい。
配管用炭素鋼鋼管(SGP) は-25℃、圧力配管用炭素鋼鋼管(STPG)は-50℃までは使用できる。
(「圧力」が付くほうが「-50℃」と覚えればよいかも…。)
過去問が多いです。毒性を持つ冷媒、そうですアンモニアを絡めて出題されます。それと、温度と圧力がまとわり付きます。テキスト<8次:P125 (5)>をよく読みましょう。
・配管用炭素鋼鋼管(SGP)は、1Mpa未満のアンモニアの冷媒配管に使用できる。 H16/10
【×】 テキスト<8次:P125 (5)> アンモニアは「毒」なので使用できない。
【参考】
冷凍保安規則の技術的要件を具体的に示し(温度、長さ、重さ、容量、場所、位置、などなど)まとめてあるものが「冷凍保安規則関係例示基準」というもので、ここの「20.冷媒設備に用いる材料」に詳細に書かれている。
それによると、SGP(通称ガス管)は「設計圧力が1Mpaを超える配管」「設計温度が100℃を超える配管」「毒ガスに係る配管」に使えないとある(表20.2(b))。
・配管用炭素鋼鋼管(配管用炭素鋼管)(SGP)は、設計圧力が1.6MPaのフルオロカーボン冷媒配管に使用できる。 H21/10
【×】 設計圧力が1Mpaを超える部分に、SGPは使用できないので、【×】。テキスト<8次:P125 (5)>
・配管用炭素鋼鋼管(SGP)は、フルオロカーポン冷媒R410Aの高圧冷媒配管に使用できる。 H27/10
・配管用炭素鋼鋼管(SGP)は、一般に、冷媒R410Aの高圧冷媒配管に使用される。 R01/10
【両方 ×】 や、やばい、どうしてヴァツか…。
「フルオロカーポン冷媒R410Aの高圧配管」は、テキスト<8次:P125 (5)>の設計圧力が1Mpaを超え、温度が100度を超える耐圧部分に該当するかどうかなのだが…。
テキスト<8次:P141 (表11.1(a) 設計圧力)>を見てくれたまえ。R114以外の冷媒ガスの高圧部設計圧力は1.0Mpaを超えている。ここから読み解くしかないのだろう。
温度に関してはよく分かりませぬ。しいて探すならば、テキスト<7次:P45>から引用しておく。
R22、R407CやR410Aのような冷媒でも、ヒートポンプや低温装置などに用いる場合には吐出しガス温度が高くなるので、吐出しガス温度が高くなり過ぎないよう注意しなければならない。
この問題は疲れたワ…。(令和元年にも出題されました。定番の問題になるのでしょうか?)
8次改訂版コメ: 8次改訂版では、テキスト<7次:P45>の上記引用文がゴッソリ削除されている。 冷媒R410Aの
云々という問題は出題されないと予想!(令和元年に出題されたので、予想は見事に撃沈! (;o;) )
追記: テキスト<8次:P49(表4.4 冷媒の理論冷凍サイクル特性(過冷却度0K、過熱度0K))の、凝縮圧力の欄をつらつらと見ていると、R1234yf以外はすべて1Mpa以上となっている。(R410Aは2.719Mpaである)設計圧力の表を含めていろいろ考えてみると、つまり、つまりだ、R410Aにかかわらず、高圧冷媒配管にはSGPは使用できないと考えればよいのではないだろうか。
温度に関しては、吐き出し配管では100度を超えることも考えられるので、高圧冷媒配管ではSGPは、R410Aにかかわらず使用不可としてよいのではないだろうか。
つまり、すっかり「R410A」に惑わされてしまったのではないだろうか。(・o・;) (2020(R02)/10/07記ス)
文章だけだとわかりにくいですが、作図してみました。(答えの中)
止め弁と管継手は、テキスト<8次:P126~P128>の3ページに渡り図をふんだんに使ってあるが、過去問(H12年~)が1問のみ。とてもレアーな出題となっている。予想問題をby echo置いてみましょう。(2022(R04)/01/14記ス)
・バックレス形バルブと呼ばれるものに、ダイアフラム式止め弁とベローズ式止め弁がある。 by echo
【◯】 グランド式のパッキンを使わず、ダイヤフラムやベローズを使用している。テキスト<8次:P126 最後の方>
・フルオロカーボン冷凍装置に使用する銅配管の接続方式は、一般にフレア継手、ろう付け継手を用いることが多い。 H27/10
【◯】 その通りです。テキスト<8次:P128 10~12行>
鋼管ではなくて銅配管のことなので、今後(たった一文字とかの)ひっかけ問題に注意要すかも。
・フルオロカーボン冷凍装置に使用する小口径の銅配管の接続には、一般に、フレア管継手か、ろう付継手を用いる。 R04/10
【◯】 この小口径は、管径が 19.05mm までの銅管です。テキスト<8次:P128 10行目>
・ろう付けは、フレア管継手の隙間に銀ろうや黄銅ろうなどのろう材を溶かして密着させる。 by echo
【×】 こんなヤバい問題は出ないかも…。
ろう付けは、ろう付継手の隙間に、銀ろうや黄銅ろうなどのろう材を溶かして密着させる。
・フルオロカーボン冷凍装置の配管でろう付け作業を実施する場合、配管内に乾燥空気を流して、配管内に酸化皮膜を生成させないようにする。 R03/10
【×】 乾燥空気だとよけいに酸化皮膜生成しそうです。テキスト<8次:P128 14行目~>
フルオロカーボン冷凍装置の配管でろう付け作業を実施する場合、配管内に窒素ガスを流して、配管内に酸化皮膜を生成させないようにする。
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『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(22/01/15)
【2016/05/31 新設】