【移動】保護具などの携行

 保護具や工具などの問題は頻繁に出題されます。下記2つの条文を把握しておきましょう

  1. ▽一般第50条8 9号(← 可燃性ガス、特定不活性ガス、酸素などは、消火設備や工具携行しなさい)
     注)下線の  特定不活性ガス は、平成28年11月の法改正で追加された。(令和2年度に出題されました。)(2020(R02)/11/11記ス)
  2. ▽一般第50条9 10号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)

法改正による▽一般第50条1項5号からのズレについて

 法改正(時期等は略)があり、▽一般第50条の1項4号内の法文が新規として追加されたため、4号の条文が5号になり、以降順次繰り上げられて最後の13号が14号になった。協会の模範解答の解説では平成30年度試験より適用されている。

 よって、この頁の平成29年度を含めた以前の解説では1号ズレているので注意されたい。(面倒なので修正しない。そのうち修正するかもしれないが…。ポップアップ画面の条文内容は更新済み。(2020(R02)/11/11記ス)

過去問題

 毎年といってよいほど出題され数が多いです。しかも、微妙に問題文が変化(進化?)している感じがあります。

▼ 3種H21/4 ▼ 2種H25/5(内容積等は略)  ▼ 3種H25/4(内容積等は略)

・液化アンモニアを移動するときは、防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急処置に必要な資材、薬剤及び工具等を携行しなければならない。 答え

【◯】 アンモニアの移動に関する基本的な問題です。
 アンモニアは、可燃性でもあり毒性でもあります。第8号と混同しないように。条文をコピペしておきます。
 ▽一般第50条第8号(← 可燃性ガス又は酸素<略>)
 第9号(← 毒性ガス)
 「九  毒性ガスの充てん容器等を車両に積載して移動するときは、当該毒性ガスの種類に応じた防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等を携行すること。 」

▼ 2種H21/5(液化アンモニア、内容積118リットル)

・移動するときは、消火設備及び災害発生防止のための応急措置に必要な資材及び工具等を携行するほかに、防毒マスク、手袋その他の保護具ならびに災害発生防止のための応急措置に必用な資材、薬剤及び工具等を携行しなければならない。 答え

【◯】 ぅむ。
▽法第23条第1項(← 移動するには定める措置をしなさい)
 ▽同 第2項(← 車両で移動する時は、技術上の基準に従いなさい。)
 ▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
 ▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)

▼ 3種H23/6(内容積118リットル)

・液化アンモニアを移動するときは、消火設備並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材及び工具等を携行しなければならない。 答え

【◯】 ぅむ。可燃性ガスですからね。毒に対する防毒マスク等は触れてない問題です。
▽法第23条第1項(← 移動するには定める措置をしなさい)
 ▽同 第2項(← 車両で移動する時は、技術上の基準に従いなさい。)
 ▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
 ▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)

▼ 3種H22/4  ▼ 2種H22/5(内容積が48リットルのもの。)

・液化アンモニアを移動するときは、防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等のほか、消火設備を携行しなければならない。

▼ 3種H24/5(内容積が118リットルのもの、液化アンモニア)

・防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等のほか、消火設備を携行しなければならない。

▼ 2種H27/5(内容積が48リットルのもの)  ▼ 2種R04/5「の充てん容器」が無い、「その高圧ガスの種類に応じた」、他同じ。

・液化アンモニアの充てん容器を移動するときは、その高圧ガスに応じた防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等も携行しなければならない。

  答え

【全部 ◯】 素直に◯。
平成22年度は2冷も3冷も同じ問題でした。(ま、それだけだけども・・。)

▽法第23条第1項(← 高圧ガスの移動する容器は、省令の定める措置を講じなさい)
▽法第23条第2項(← 車両で移動する場合は、省令の技術上の基準に従いなさい)
▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)

▼ 3種H28/5(内容積が48リットルのもの)  ▼ 3種R05/5(内容積が48リットルのもの)(冒頭に「液化」が付く。他同じ。)

・アンモニアを移動するときは、消火設備並びに災害発生防止のための応急の措置に必要な資材及び工具等を携行するほかに、防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等も携行しなければならない。 答え

【◯】 長い文章だけど上記と同等の問題。素直に◯。

▽法第23条第1項(← 高圧ガスの移動する容器は、省令の定める措置を講じなさい)
▽法第23条第2項(← 車両で移動する場合は、省令の技術上の基準に従いなさい)
▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)

▼ 3種H19/5

・液化アンモニアの充てん質量5キログラムの残ガス容器1本を移動するとき、防毒マスク、手袋その他の保護具を携行しなかった。

▼ 3種H29/5(内容積が48リットルのもの)

・アンモニアを移動するとき、その容器が残ガス容器である場合には、防毒マスク、手袋その他の保護具を携行する必要はない。 答え

【両方 ×】 「5キログラム」とか「容器1本」とか「残ガス容器」とかに、惑わされないでください。
残ガス容器は充てん容器です。→ ▽一般第6条1項第42号(← 残ガス容器(以下「充てん容器等」という。))
▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)

▼ 3種H14/4(質量が50キログラムの液化アンモニアを充てんした容器2本を、車両に積載して移動)

・防毒マスク、手袋、その他の保護具を携行したので、消火設備は携行しなかった。 答え

【×】 アンモニアは毒性ガスである、そして、可燃性ガスでもある。
▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)

▼ 2種H19/5

・質量50キログラムの液化アンモニアの充てん容器2本を移動するときは、消火設備及び保護具を携行しなくてもよい。 答え

【×】 惑わされないように。
▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)

▼ 2・3種H15/5

・質量50キログラムの液化アンモニアを充てんした容器車両に積載して移動するときは、消火設備のみ携行すればよい。 答え

【×】 そんなこたぁーない。
アンモニアは、消火設備、防毒マスク、保護具を忘れないでください。ぁ、資材、薬剤や工具とかも。
▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい

▼ 3種H18/5(内容積が120リットルのもの)

・液化アンモニアの充てん容器等を移動するときは、消火設備並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材及び工具等を携行するほかに、防毒マスク、手袋その他の防護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等も携行しなければならない。

▼ 2種H24/5(内容積が48リットルのもの。液化アンモニアの移動。)

・消火設備並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材及び工具等を携行するほかに、防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等も携行しなければならない。

▼ 3種H30/5(内容積が48リットルのもの。) ▼ 3種R02/5(内容積が48リットルのもの。)

・液化アンモニアを移動するときは、消火設備のほか防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等も携行しなければならない 答え

【全部 ◯】 ぅむむ!全くブレずに、【◯】! 各年度の文章の違いをお楽しみください。
▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)

▼ 2種H26/5(内容積が48リットルのもの)

・液化アンモニアを移動するときは、防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等のほか、消火設備を携行しなければならないが、液化フルオロカーボン(不活性のものに限る。)を移動するときはその定めはない。

▼ 2種H29/5(内容積が48リットルのもの)

・液化アンモニアを移動するときは、防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等のほか、消火設備を携行しなければならないが、液化フルオロカーボン134aを移動するときはその定めはない。 答え

【両方 ◯】 これは、ヤバイかも。考えぬいたあげく、【×】にする可能性がある…。

 ▽法第23条第1項(← 高圧ガスの移動する容器は、省令の定める措置を講じなさい)
 ▽法第23条第2項(← 車両で移動する場合は、省令の技術上の基準に従いなさい)
 ▽一般第50条第8号(← 可燃性ガスは、消火設備や工具携行しなさい)
 ▽一般第50条第9号(← 毒性ガスは、防毒マスクや保護具その他いろいろ携行しなさい)
 つまり、
 液化フルオロカーボンについては、条文には書かれていないんだyo.(「高圧ガス」とかのくくりで何処かに記され誘導されているのだろうけども…)
 液化フルオロカーボンは、この移動するときこの定めがないということになる…。汗
 ※ 平成26年度は、「書面・携行・遵守」についても同様の問題が出題されている。
 ※ 平成29年度も出題されました。定着化するのかな?(2018(H30)/04/25記ス)

▼ 2種R02/5(内容積が48リットルのもの)  ▼ 2種R04/5(内容積が48リットルのもの)

・特定不活性ガスである液化フルオロカーボン32を移動するときは、消火設備並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材及び工具等を携行しなければならない。 答え

【◯】 設問の携行の問題で、特定不活性ガスの登場は初めての問題でした。
 ▽一般第50条第9号(← 可燃性ガス、特定不活性ガス、酸素などは、消火設備や工具などを携行しなさい。)

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修正・訂正箇所履歴

【2017(H29)/05/13 新設】(← 履歴をここに作った日

  • マルチスクリーン対応、および、文章を一部見直し。(2017(H29)/05/27)
  • 冒頭に法改正等のコメントを追加。(2020(R02)/11/11)

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