多気筒圧縮機、往復圧縮機、スクリュー圧縮機の容量制御を把握すべし。『初級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P37~P39 (3.5 圧縮機の容量制御)を熟読しよう。
テキスト<8次:P37~P38 (3.5.1 往復圧縮機の容量制御)を、一度、熟読しておけば、あなたなら大丈夫!
始動時の負荷軽減装置
が多いかな。
・多気筒圧縮機のアンローダは、冷凍負荷の減少の対応して、吸込み弁を開放し、凝縮圧力の調整を行うための装置である。 H11/05
【×】 凝縮圧力の調整ではなく、負荷に応じて圧縮量を制御する。(冷凍能力を調整する)テキストは、<8次:P37 (3.5.1 往復圧縮機の容量制御装置)>の冒頭。
・多気筒圧縮機のアンローダは、始動時の負荷軽減装置としても使われている。H11/05
・多気筒圧縮機のアンローダと呼ばれる容量制御装置は、圧縮機始動時の負荷軽減装置としても機能する。 R01/05
【両方 ◯】 始動時は油圧が低いためアンロード状態になっていて、油圧上昇とともにロード状態になる。よって、圧縮機始動時の負荷軽減装置としても働く。テキスト<8次:P38>1行目
・多気筒圧縮機は、始動時に潤滑油の油圧が正常値に上がるまではアンロード状態で、アンローダが始動時の負荷軽減装置として使われる。 H23/05
【◯】 ぅむ。テキスト<8次:P37一番下行~P38の1行目>
段階的
と 無段階
の語句に慣れましょう。
・多気筒圧縮機は、アンローダによって圧縮機の気筒の数だけ、段階的に容量を変えられる。 H11/05
【×】 ×です!
4・6・8気筒の多気筒圧縮機は、2気筒ごとにアンロード機構を備えており、気筒数の数だけというのは誤りである。
4気筒 : 100、50%
6気筒 : 100、66、33%
8気筒 : 100、75、50、25%
つまり、作動気筒数の、25~100%の間で容量を段階的に変えられる。テキスト<8次:P37 下の方>
・多気筒圧縮機は、アンローダと呼ばれる容量制御装置で無段階に容量を制御できる。 H23/05 H29/05( 多気筒圧縮機では、
赤字が違うだけ)
・多気筒の往復圧縮機にはアンローダと呼ばれる容量制御装置が付いており、このアンローダにより無段階に容量を制御できる。 H30/05
【全部 ×】 段階的ですね!テキスト<8次:P37 下から5行目>。
無断階は、往復圧縮機のインバーターとスクリュー圧縮機のスライド弁容量制御です。(8次:P38)
・多気筒圧縮機の容量制御はスライド弁で行い、ある範囲内で段階制御が可能である。 H25/05
【×】 この問題は「スクリュー圧縮機の容量制御」にも置いておく。
多気筒圧縮機にはスライド弁はありませぬ。(アンローダがある。)多気筒とスクリュー圧縮機の容量制御を、ごちゃ混ぜにしないように。
・多気筒往復圧縮機の容量制御装置は、スライド弁を用いることで、ある程度連続的な容量制御を行うことが可能であるが、低負荷条件で長く運転する場合は、吐出しガス温度が上昇することがある。 R06/05
【×】 この問題は「スクリュー圧縮機の容量制御」にも置いておく。テキスト
「スクリュー圧縮機の容量制御装置は、スライド弁を用いることで、ある程度連続的な容量制御を行うことが可能であるが、低負荷条件で長く運転する場合は、吐出しガス温度が上昇することがある。」
・冷凍装置にかかる負荷は時間的に一定でないので、冷凍負荷が大きく増大した場合に圧縮機の容量と圧力をそれぞれ個別に調整できるようにした装置が、容量制御装置である。一般的な多気筒圧縮機には、この装置が取り付けてある。 H26/05
【×】 長文であるが、ビビってはいけない。
<略>冷凍負荷が大きく減少した場合に圧縮機の容量を調整できるようにした<略>
テキストは、<8次:P37 (3.5.1 往復圧縮機の容量制御装置)>の冒頭3行目から。
テキストには、吸込み圧力のことが書かれているが圧力を調節しているわけではないので困惑しないように。 ご健闘をお祈りします。
「吸込み弁」に特化した容量制御の問題です。
「吸込み弁」から「吸い込み板弁」に、7次改訂版(平成25年12月9日改訂)から変わっています。
--- 【「吸込み弁」と「吸込み板弁」について】 --- ← 時間があればクリック
令和3年度の問題から(たぶん)「吸込み板弁」に変わりましたが、令和4年度は「吸込み板」、そして令和5年度は「「吸込み板弁」」でした。
令和4年度は平成27年度をコピペして作成したと思われ、そのとき「吸込み板弁」に変わったことに気が付かなかった!?のでしょう。
要するに「いいかげん!」ということでしょう。(2023(R05)/11/26記ス)
・多気筒の往復圧縮機では、吸込み弁を閉じて作動気筒数を減らすことにより、容量を段階的に変えることができる。 H27/05 R04/05
【×】 「吸込み弁を閉じて」はいけない、「吸込み弁を開放して」テキストは、<8次:P37 下から7~6行目>。
・容量制御装置が取り付けられた多気筒の往復圧縮機は、吸込み弁を開放して作動気筒数を滅らすことにより、段階的に圧縮機の容量を調節できる。 H28/05
R05/05(「吸込み板弁」、他同じ)
【◯】 素直な良問題。
・多気筒の往復圧縮機の容量制御装置では、吸込み板弁を開放することで、無段階制御が可能である。 R03/05
【×】 ココまで過去問こなしたら大丈夫ですね。
多気筒の往復圧縮機の容量制御装置では、吸込み板弁を開放することで、作動気筒数を減らして、25~100%の範囲で容量を段階的に制御が可能である。
テキストの文章内の「スライド弁」という語句の明記は7次改訂版から消えてしまった。が、<8次:P38 図3.9 スクリュー圧縮機のアンローダ>内に「スライド弁」の表記がある。
容量制御の「スライド弁」を使用した惑わし問題があるのでここに別枠で分類した。惑わされませんように。🙏
・多気筒圧縮機の容量制御はスライド弁で行い、ある範囲内で段階制御が可能である。 H25/05
【×】 多気筒とスクリューの容量制御を混同しないように。テキスト<8次:P37>
「多気筒圧縮機の容量制御は吸込み弁を開放して作動気筒数を滅らすことにより行い、ある範囲内で段階制御が可能である。」
・多気筒往復圧縮機の容量制御装置は、スライド弁を用いることで、ある程度連続的な容量制御を行うことが可能であるが、低負荷条件で長く運転する場合は、吐出しガス温度が上昇することがある。 R06/05
【×】 多気筒とスクリューの容量制御を混同しないように。テキスト<8次:P38 3行目~>
「スクリュー圧縮機の容量制御装置は、スライド弁を用いることで、ある程度連続的な容量制御を行うことが可能であるが、低負荷条件で長く運転する場合は、吐出しガス温度が上昇することがある。」
テキスト<8次:P38>(7次改訂版以前では、たった3行のみであったが、7次からは図も挿入され記事量が多くなった。今後、出題が増えるかもしれない…。(2014(H26)/07/01記ス))8次改訂版は7次のまま。(2020(R02)/05/24記ス)
・スクリュー圧縮機の容量制御は、スライド弁により無段階にできるが、多気筒圧縮機では段階的に容量制御を行う。 H12/05
【◯】 この問題はココに置く。
多気筒とスクリュー圧縮機の容量制御を両方把握しておこう。
・スクリュー圧縮機の容量制御はスライド弁で行い、ある範囲内で無段階制御または段階制御が可能である。 H22/05
【◯】 ぅ~む。
テキスト7次改訂版(H25発行)では文章中から「スライド弁」という文字が消えた。が、アンローダー(容量制御装置)の図が追加され、図中にスライド弁と書かれている。同等の問題が出題されるか、微妙。健闘を祈る!
・スクリュー圧縮機の容量制御をスライド弁で行う場合、スクリューの溝の数に応じた段階的な容量制御となり、無段階制御はできない。 R01/05
【×】 無段階に調節(制御)できる。
スクリューの溝の数に応じた段階的な容量制御
については、テキストには書かれていないので、ちょと不明。上級テキスト「ツインスクリュー圧縮機の特徴」には 容量制御がスライド弁の使用によってある範囲内で無段階にできる。
と記されている。
・多気筒往復圧縮機の容量制御装置は、スライド弁を用いることで、ある程度連続的な容量制御を行うことが可能であるが、低負荷条件で長く運転する場合は、吐出しガス温度が上昇することがある。 R06/05
【×】 この問題はココにも置いておく。テキスト<8次:P38 3行目~>
「スクリュー圧縮機の容量制御装置は、スライド弁を用いることで、ある程度連続的な容量制御を行うことが可能であるが、低負荷条件で長く運転する場合は、吐出しガス温度が上昇することがある。」
回転数で冷凍能力を変えることができる。このことを問われます。テキスト<8次:P38~P39>(8次改訂版では 往復
が削除された。 )
・多気筒圧縮機の容量制御は、一般に、インバータによって圧縮機の回転速度を調整することにより行われる。 H17/05
【×】 これは、往復圧縮機のことをいっている。
ちょっと、引っ掛けっぽい問題だね。往復動圧縮機の冷凍能力は回転速度で変わる。「多気筒圧縮機はアンローダ、往復圧縮機はインバータ」と覚えよう。
── 【8次改訂版について】 ──
7次改訂版(H25年12月09日発行)では、 往復圧縮機の冷凍能力は、回転速度によって変わる。
と記されているが、8次改訂版(令和元年11月30日発行)では
冷凍能力は,圧縮機の回転速度によって変えることができる。
と変わった。よって、設問と同類の出題はされないかも。(2020(R02)/05/24記ス)
・インバータは、圧縮機駆動用電動機への供給電源の周波数を変化させるもので、圧縮機回転速度を限定された範囲内で無段階に近い調節を行うことができる。 H20/05
【◯】 ぅむ。テキスト<8次:P38 下2行>。 インバータは今や省エネでよく使われるからこの手の問題は多くなるかも...。
・往復圧縮機の冷凍能力は圧縮機の回転速度によって変わる。インバータを利用すると、電源周波数を変えて、回転速度を調節することができる。 H26/05 H30/05
【◯】 ぅむ。その通りとしか言いようがない。
テキスト(8次改訂版)ではこの項目の文章から、 往復
という文字が消えてしまったが、今でも、正解文であろう。(2020(R02)/05/24記ス)
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『SIによる 初級 冷凍受験テキスト』7次改訂版への見直し、済。(14/07/01)
『初級 冷凍受験テキスト』8次改訂版への見直し、済。(20/05/24)
【2016/05/19 新設】