冷凍装置用材料 P168~P173(P162~P166)

 管の種類、性質、制限が、出題される。『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<9次:P168~P173(8次:P162右~P166左上) (12.3 冷凍装置用材料)

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。

材料一般 P168~169、P171表12.2

 テキストでの圧力容器や材料は「保安管理技術編」となっているが、なぜか、学識の問10で出題される。保安では問4に類似問題がある。(20(R02)/01/03記ス)

・アンモニア冷凍装置の圧力容器に、JISG3452配管用炭素鋼鋼管(SGP、通称ガス管)が使用できる。 H15学/10 答え

【×】 ぅ~ん、これはテキスト<9次:P171の表12.2、P156右(11.2 配管材料)の(f)>から読み取るしかないかな。

 配管用炭素鋼鋼管(SGP、ガス管)は、毒性冷媒、設計圧力1Mpaを超える、または、100℃を超える耐圧部分は使用不可。

・フルオロカーボン冷媒は、2%を超えるマグネシウムを含有するアルミニウム合金には腐食性があり使用できないが、黄銅は使用できる。 H22保/04 答え

【◯】 ぅむ、正しいね。アンモニアと混同しないように。
 テキスト<9次:P168右 ((1) フルオロカーボンとアルミニウム合金)~(2)アンモニアと銅合金>を読もう。

・アンモニアは銅および銅合金に対して、とくに水分と共存するときに激しい腐食性を示すため、アンモニア冷凍装置には銅および銅合金を使用することができない。ただし、圧縮機の軸受またはこれに類する部分であって、常時油膜に覆われ、液化アンモニアに直接接触することがない部分には、青銅類を使用できる。 R02学/10 答え

【◯】 令和2年度は新しい問いかけが多い。これはテキスト読んであれば思い出すかもしれない…。この文章はテキスト<9次:P168 ((2) アンモニアと銅合金)>を、ほとんどコピペ状態でズバリ!です。


炭素鋼と低温脆性(読み:ていおんぜいせい) P169~173、表12.1

 冷凍装置に使われている材料、特に「低温脆性」について勉強しておかないとヤバイ。テキスト<9次:P169 (12.3.2 炭素鋼と低温脆性)と、表12.1>

・炭素鋼材は一般的に、温度が下がるにつれて引張強さ、降伏点、硬さなどが増大するが、低温脆性の問題が生じる。 H13学/10 答え

【◯】 ようするに、もろくなってしまうんだね。<9次:P169左 ((1) 低温脆性)>の冒頭部分から読みとるしかないかな。

・鋼材の低温脆性による破壊が最も発生しやすくなる条件は、一般に
   1)低温であること
   2)形状に切り欠きなどの欠陥があること
   3)三軸(円周、半径、長手)方向に引張応力があること
    の三つの条件が重なったときである。H22学/10 答え

【◯】 この三条件が、ま、ズバリ的にテキストに記されている。テキスト<9次:P169右 真ん中>

・鋼材は一般に温度が下がるにつれて引張強さ、降伏点、硬さなどが増大するが、ある温度以下の低温で伸びが小さくなって塑性変形の性質を失い、低温脆性により破壊することがある。冷凍の場合、低温では冷媒の飽和蒸気圧が低くなり、材料に衝撃力を加えなければ低温脆性による破壊の心配はほとんどない。 H23学/10 答え

【◯】 温度に関しては<9次:P169左 ((1) 低温脆性)>の冒頭。破壊に関しては、<9次:P169右 ((2) 冷凍装置における低温脆性破壊)>の(a)。

・鋼材は、一般に温度が下がるにつれて引張強さ、絞り率、硬さなどは増大するが、伸び、降伏点、衝撃値などは低下する。そして、ある温度以下の低温で伸びが小さくなり、低温脆性によるもろさを示す。 H27学/10 答え

【×】 正しい文章を書いておきましょう。

鋼材は、一般に温度が下がるにつれて引張強さ、降伏点、硬さなどは増大するが、伸び、絞り率、衝撃値などは低下する。そして、ある温度以下の低温で伸びが小さくなり、低温脆性によるもろさを示す。

 そんなわけで、増大するものと低下するものを把握しておかねばなりません。(汗

・鋼材は一般に温度が下がるにつれて引張強さ、降伏点、硬さなどが増大するが、伸び、絞り率、衝撃値などは低下する。ある温度以下の低温で、伸びが小さくなって塑性変形の性質を失い、低温脆性により破壊することがある。 H28学/10 答え

【◯】 覚えましたか?このように連チャン(27、28年)で出題される場合もあるのです。 健闘を祈る!

・鋼材は、一般に温度が下がるにつれて引張強さ、降伏点、絞り率などが増大するが、ある温度以下の低温で伸びが小さくなって塑性変形の性質を失い、低温脆性により破壊することがある。 H29学/10  R05学/10(「一般に温度が」、他同じ。)答え

【×】 ぉ~、3連チャン。「絞り率」は低下しますね。(低温脆性は隅々まで覚えなさいという協会からの慈しみ深いメッセージでしょう。)

  鋼材は、一般に温度が下がるにつれて引張強さ、降伏点、硬さなどが増大するが、ある温度以下の低温で伸びが小さくなって塑性変形の性質を失い、低温脆性により破壊することがある。

・一般に鋼材は、ある温度以下の低温で伸びが小さくなって、塑性変形の性質を失う低温脆性を示す。低温脆性による破壊では、破壊の進展速度が遅く、容器や配管が徐々に開口するため、事故の予見が遅れる。 H30学/10 答え

【×】 テキスト<9次:P169右 ((2)冷凍装置における低温脆性破壊 )>の冒頭。正しい文章にしてみましょう。

  一般に鋼材は、ある温度以下の低温で伸びが小さくなって、塑性変形の性質を失う低温脆性を示す。低温脆性による破壊では、破壊の進展速度が極めて速く、容器や配管が一瞬にして開口するため、大きな破壊を起こす。

・鋼材は一般に温度が下がるにつれて引張強さ、降伏点、硬さなどが増大するが、ある温度以下の低温で伸びが小さくなって塑性変形の性質を失い、低温脆性により破壊することがある。冷凍装置の場合、低温では、冷媒の飽和圧力が低くなり、材料に大きな引張応力は生じにくい。 R04学/10 答え

【◯】 ぅむ。
 温度に関しては<9次:P169左 ((1) 低温脆性)>の冒頭。飽和圧力云々は、<9次:P169右 ((2) 冷凍装置における低温脆性破壊)>の(a)。


材料の使用制限 P173、表12.2~12.4

 テキスト<9次:P173左 (12.3.3 材料の使用制限)と、表12.2~12.4>

・冷凍装置の容器、配管および弁については、材料の使用制限がある。 H16学/10
 答え

【◯】 ぅむ。
 「冷凍保安規則関係例示基準に決められている」ぐらいでいいんじゃないかな。テキスト<9次:P173左 (12.3.3 材料の使用制限)

・冷凍装置に用いる圧力容器、配管および弁については、それらに用いる材料の種類と使用温度範囲に制限がある。 H22学/10 答え

【◯】 ぅむ。

・圧力容器に使用されることの多い材料SM400Bは、設計圧力が3MPaを超える圧力容器には使用できない。 H25学/10 答え

【◯】 その通り! ぅーん、テキスト<9次:P173左 下から9行目>にズバリだね。健闘を祈る。

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修正・訂正箇所履歴

【2016/08/04 新設】(← 履歴をここに作った日

  • テキスト8次改訂版へ対応済み。解説見直し。 (2017(H29)/01/07)
  • 全体的に見直し。(2022(R04)/04/10)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/10/09)
  • 解説等、全体的に見直し。(2023(R05)/10/09)

【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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