スクリュー圧縮機 P37~P39(P37~P39)

  • 『SIによる 上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』の7次改訂版(平成23年12月7日発行)では、学識編<7次:P53~>、保安編<7次:P154~>は、6次よりも図や説明文が増えている。今後、出題数が多くなるかも。(2013(H25)/10/03記す)
  • 過去問題が役に立たない感があります。健闘を祈る!(2015(H27)/07/15記ス)
  • 8次改訂版(平成27年11月20日発行)では、学識編<8次:P37~>、保安編<8次:P194~>となる。7次からの見直しは少ない。(2016(H28)/11/14記ス)
  • 9次改訂版は、学識編<9次:P37~>、保安編<9次:P201~>大きな変更はありません。(2023(R05)/08/23記ス)

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。

全般

 テキスト<9次(8次):P37>

・スクリュー圧縮機は、雄ロータと雌ロータから構成されており、油噴射によってロータ歯間、ロータ歯とケーシングの間の潤滑を行う2軸形になっており、 1軸形のものはない。 H26学/03

・スクリュー圧縮機は、油噴射によってロータ歯間、ロータ歯とケーシングの間の潤滑を行うために雄ロータと雌ロータから構成されたツインスクリュー(二軸形)になっており、シングルスクリュー(一軸形)のものはない。 H30学/03 答え

【両方 ×】 「1軸形」とか「2軸形」の語句は、7次改訂版(H23年12月改訂)以前は無い。【参考】 6次改訂版では、「ツインロータとシングルロータの2種類がある。」と、記されています。

テキストの<9次(8次):P37右真ん中辺り>を一度でも読んでおけば、なんとなくわかる問題でしょう。
  ・ツインスクリュー(2軸形)とシングルスクリュー(1軸形)の2種類がある。

・スクリュー圧縮機は、遠心式で高圧力比に適しているため、ヒートポンプや冷凍用に利用されることが多い。 by echo 答え

【×】 無勉だと引っかかるかも…。テキスト<9次:P37右 下から11行目>

スクリュー圧縮機は、容積式で高圧力比に適しているため、ヒートポンプや冷凍用に利用されることが多い。

・スクリュー圧縮機は、遠心式に比べて高圧力比での使用に適しているため、ヒートポンプや冷凍用に使用されることが多い。 by echo 答え

【◯】 これは、令和3年「3冷」で出題されたものです。テキスト<9次:P37右 下から10行目>


(1)ツインスクリュー圧縮機の特徴 P37~P38

 テキスト<9次:P37~P38>の(a)~(g)に沿って問題を分類しました。


(a)圧力比(内部容積比)P37~38

 3冷では出題されるが、2冷は見当たらない。果たして…。(2022(R04)/03/30記ス)

・ツインスクリュー圧縮機は、適切な圧力比(内部容積比)を設計により定めるため、高温用と低温用は異なる圧縮機を用いる。 by echo 答え

【◯】 ぅむ。 テキスト<9次:P37右下~P38左上 (a)>

・スクロール圧縮機は、スクロールの設計構造で圧縮の始まりと終わりの容積比が決まり、この容積比によって組込み圧力比が決定される。したがって、圧力比が大きく異なる運転条件の用途に対しては、その用途に適した別設計の圧縮機を用いなければならない。 R05学/03 答え

【◯】 果たして…、令和5年に出題 ❣❣ <解説略>


(b)吸込み弁と吐出し弁 P38

 (b)と(e)がセットで出題されてます。

・スクリュー圧縮機には、吸込み弁と吐出し弁がなく、往復圧縮に比べ部品点数が少ない。液圧縮には比較的強いが、液戻り運転は好ましくない。 by echo 答え

【◯】 題意の通り。テキスト<9次:P38左 (b)>

・スクリュー圧縮機には吸込み弁と吐出し弁はないが、停止時の逆転防止のために逆止め弁を必要とする。 H17学/03 答え

【◯】 スクリュー圧縮機の一番おいしい問題、必ずゲットしよう。
 テキスト<9次:P37 (b)と(e)>に記されている。
  <9次:P40 (b)>のスクロール圧縮機の逆止弁も混同しないように頭に入れておいたほうが良いかも。

・スクリュー圧縮機は、圧縮の機構上、吸込み弁と吐出し弁を必要としないが、停止時に高低圧の差圧でロータが逆回転するので、その防止のために、吐出し側に逆止め弁を付ける。 H28学/03 R03学/03(「設ける」他同じ)  答え

【◯】 ぅむ。楽勝の素直な問題。テキスト<9次:P38左 ((b),(e))


・スクリュー圧縮機は、吸込み弁と吐出し弁を必要としないために、部品点数が少なく、液圧縮に比較的強いが、停止時に高低圧の差圧でロータが逆回転するので、逆回転防止のために、吐出し側に逆止め弁を必要とする。 R02学/03 答え

【◯】 令和2年度は長文になりましたが、分かりやすい文面です。


(c)油噴射 P38

 「油を多量に噴射しながら」がポイント。

・スクリュー圧縮機には、ツインロータとシングルロータの2種類がある。油を多量に噴射しながら冷媒を圧縮し、油で熱を除去するので、吐出しガス温度を断熱圧縮の場合よりも低くすることができる。 H22学/03 答え

【◯】 この問題はココ。「・・・2種類ある」は、覚えるしかないね。<9次:P37右真ん中辺り>と<9次:P38 (c)>

 7次改訂版から、「ツインロータとシングルロータの2種類」が、「ツインスクリュー(2軸形)とシングルスクリュー(1軸形)の2種類」に、変わりました。【参考】 6次改訂版では、「ツインロータとシングルロータの2種類がある。」と、記されています。

注) 9次改訂版では、「断熱圧縮の場合よりも」が削除されています。また、「油」が「冷凍機油」に変わりました。

・スクリュー圧縮機は、油を多量に噴射しながら冷媒蒸気を圧縮しているので、吐出しガス温度は断熱圧縮の場合より高い。 H15学/03 答え

【×】 スクリュー圧縮機といえばこの問題!?
 多量の油で冷媒を圧縮するので断熱圧縮よりも吐出しガス温度は低くできる。でも、油分離器と冷却器が必要なり。テキスト<9次:P38 (c)>

注) 9次改訂版では、「断熱圧縮の場合よりも」が削除されている。また、「油」が「冷凍機油」に変わりました。

・スクリュー圧縮機は油を多量に噴射しながら圧縮するので、油で熱を除去することができ、吐出しガス温度を断熱圧縮の場合よりも低くすることができる。 H19学/03 答え

【◯】 同じ19年度で「保安」のあとの試験「学識」に同じようなスクリュー問題が出ている。学識でもサービス問題!楽勝。<9次:P38 (c)>

注) 9次改訂版では、「断熱圧縮の場合よりも」が削除されています。また、「油」が「冷凍機油」に変わりました。

・ツインスクリュー圧縮機は、油を多量に噴射しながら冷媒を圧縮し、油で熱を除去するので、吐出しガス温度を断熱圧縮の場合よりも低くすることができる。 H29学/03 答え

【◯】 「ツイン」という語句は初めてかな?ツインスクリューは冷凍用に開発されたようであるから、スクリュー圧縮機の問いはツインスクリュー圧縮機の事と思えば良い、特にオロオロすることもないだろう。テキスト<9次:P38左 ((c))(テキストは「ツインスクリュー圧縮機の特徴」として記されている。)

注) 9次改訂版では、「断熱圧縮の場合よりも」が削除されています。また、「油」が「冷凍機油」に変わりました。

・冷凍機油を多量に噴射しながら冷媒を圧縮し、冷凍機油で熱を除去するので、吐出しガス温度を低くすることができるため、油分離器と油冷却器を必要としない。 by echo 答え

【×】 テキスト9次改訂版<9次:P38 (c)>の文章で問題を作りました。正しい文章は、

冷凍機油を多量に噴射しながら冷媒を圧縮し、冷凍機油で熱を除去するので、吐出しガス温度を低くすることができる。しかし、油分離器と油冷却器を必要とする


(d)振動と騒音 P38

 

・ツインスクリュー圧縮機は、同じ容量の往復圧縮機より小形化でき、振動と騒音が小さい。 by echo 答え

【◯】 題意の通り。テキスト<9次P38左(d)>


(e)逆止め弁 P38

 (b)とのあわせ技の問題 が出題されてます。

・停止時に、高低圧の差圧でローターが逆回転するので、吸込み側に逆止め弁を必要とする。 by echo 答え

【×】 ぁ、逆です。テキスト<9次P39左(e)>

停止時に、高低圧の差圧でローターが逆回転するので、吐出し側に逆止め弁を必要とする。


(f)スライド弁 P38

 「無段階」がポイントですね。

・スクリュー圧縮機は、スライドバルブの使用により、限定された範囲内で容量制御を無段階にできる。 H16学/03 答え

【◯】 スクリュー圧縮機といえばこの問題!!?
 限定された範囲内」というのは、低負荷(吸込み蒸気がスライドバルブによりバイパスされて入口側に戻る量が多くなる)での長時間運転は成績係数が低下するとのことである。
------------------- 7次改訂版について -----------------------
 7次改訂版では「スライドバルブ」に変わり「スライド弁」となっている。・・・頑張って。「SIによる 上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会」<7次:P53(6)> ←可変速電動機と併用とか追加されているので注意。
------------------- 8次から9次改訂版について -----------------------
「可変速電動機による回転数制御」が「インバーター等を用いた回転数制御」となっている。

・スクリュー圧縮機では、スライドバルブを使用することによって、容量制御がある範囲内では無段階にできる。 H20学/03 答え

【◯】 スクリュー圧縮機の特徴をつかんでおこう。

・スクリュー圧縮機は、スライドバルブの使用によりある範囲内で容量制御を段階的にできるが、無段階にはできない。 H21学/03 答え

【×】 「できる」「できない」に、まどわされないように。テキスト<9次:P38 (f)>


(g)押しのけ量 P38

 

・スクリュー圧縮機の押しのけ量は、メスとオスのロータ歯数と回転速度、ロータの歯の形状、ロータの長さなどにより決まる。 by echo 答え

【◯】 素直な【◯】問題です。テキスト<9次:P38右 (g)>


(1)(スクリュー式の)コンパウンド圧縮機  P38

 テキスト<9次:P38右>

・スクリュー圧縮機のコンパウンド圧縮機は、二段圧縮の冷凍サイクルを実現するために、低段側と高段側の2台の圧縮機を直列に結合し、 1台の電動機によって駆動できるようにした圧縮機である。低段側と高段側の押しのけ量比はスクリューロータの組合せから、使用する用途によって選ぶことができる。  H25学/03 R04学/03(冒頭が「コンパウンドスクリュー圧縮機は、」他同じ。) 答え

【◯】 テキスト読んでいる方にとっては素直な良い問題ですね。
<9次(8次):P38右「(2)コンパウンド圧縮機」>に、ズバリです。
 ( <9次:P37右>の「(4)コンパウンド圧縮機」も、読めば、なお良いでしょう。)

・コンパウンドスクリュー圧縮機の、低段側と高段側のピストン押しのけ量比は、使用用途によって、スクリューロータの組合せから3:1または2:1などの組み合わせがある。 by echo 答え

【◯】 実際の問題は、「3:1または2:1」で惑わされるかも。

・コンパウンドスクリュー圧縮機の低段側吐出しガスは、冷凍機油を多量に噴射しながら冷媒を圧縮し、油で熱を除去するため温度が比較的低いことから中間冷却器を通さず、中間冷却器で蒸発てきた蒸気と混合され直接高段側に吸い出される。 by echo 答え

【◯】 テキスト<9次:P38 (c)>と混ぜ合わせた問題文にしてみました。

 05/09/22 07/12/10 08/01/27 09/03/12 10/09/24 11/08/01 12/04/10 13/10/03 14/09/11 15/07/15 16/11/14 17/12/29 19/05/28  20/11/24 22/03/30 23/11/07

修正・訂正箇所履歴

【2016/06/25 新設】(← 履歴をここに作った日

  • 8次改訂版へ見直し済み・解説見直し。(2016(H28)/11/14)
  • 分類見直し、全体的に見直し、及び予想問題 by echo 追加。(2022(R04)/03/30)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/08/23)
  • 解説文見直し、及び予想問題 by echo 追加。(2023(R05)/08/23)

【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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