スクロール圧縮機 P40(P40)

 テキストは、<9次(8次):P40>です。

 【参考】 ウィキペディアの「圧縮機」でスクロール圧縮機の、分かり易いgifアニメがあります。

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。

全般

 スクロールは、P40の(a)~(e)からイメージしておきましょう。

・スクロール圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとを組み合わせ、両スクロールで形成された圧縮空間容積を旋回にともない減少させて吸込みガスを圧縮する。 H20学/03 答え

【◯】 その通りとしか言いようが無い。テキスト<9次:P40左のスクロール冒頭部分~>

・スクロール圧縮機は、渦巻状の曲線で構成された固定スクロールと旋回スクロールを組み合わせ、中心部より吸い込み、圧縮空間を徐々に減少させながら、外周部の吐出し口から圧縮ガスが吐き出される。 H26学/03 答え

【×】 ぅ~ん、テキスト<9次:P40左のスクロール冒頭部分~>を一度読みつつ図をながめて、イメージされていれば簡単だろう…。正しい文章にしてみましょ。

スクロール圧縮機は、渦巻状の曲線で構成された固定スクロールと旋回スクロールを組み合わせ、外周部より吸い込み、圧縮空間を徐々に減少させながら、中心部の吐出し口から圧縮ガスが吐き出される。

 【参考】
 ウィキペディアの「圧縮機」でスクロール圧縮機の、分かり易いgifアニメがあります。

・スクロール圧縮機は、渦巻状の曲線で構成された固定スクロールと旋回スクロールを組み合わせ、冷媒を外周部より吸い込み、圧縮空間を徐々に減少させながら、中心部の吐出し口から圧縮ガスを吐き出す。 R03学/03 答え

【◯】 今度は【◯】。分かりやすい良い文章ですね。テキスト<9次:P40左のスクロール冒頭部分~>

 注)「外周部」という語句はテキストには記されていない。

・スクロール圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとを組み合わせ、両スクロールの間に形成された圧縮空間容積を旋回によって減少させ、スクロール中心部から吸い込まれた吸込み蒸気を圧縮する。 R04学/03 答え

【×】 ぅむ。

スクロール圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとを組み合わせ、両スクロールの間に形成された圧縮空間容積を旋回によって減少させ、スクロール外周部から吸い込まれた吸込み蒸気を圧縮する。

 注)「外周部」という語句はテキストには記されていない。(試験問題文では好んで使われているようであるが…。)


(a)容積比・圧力比

  テキスト<9次:P40左(a)>

・スクロール圧縮機を設計時の圧力比と大きく異なる運転条件で使用する場合は、スクロールを別設計した圧縮機を用いなければならない。 H17学/03 答え

【◯】 テキスト<9次:P40 (a)>よく読んでイメージする。


(b)吸込み弁・吐出し弁

  テキスト<9次:P40左(b)>

・スクロール圧縮機は吸込み弁と吐出し弁を必要としないが、停止時の逆転を防ぐため吐出し側に逆止め弁を付けたものが多い。 H14学/03 答え

【◯】 そうなんです、スクロール圧縮機には吸込みと吐出し弁がないんです。でも、停止時の逆転防止に逆止め弁がある。ロータリー圧縮機と混同しないように把握しておこう。<9次:P40 (b)>


(c)液戻り・液圧縮

  テキスト<9次:P40左(c)>

・スクロール圧縮機は、液戻りは好ましくないが、比較的液圧縮に強い。 by echo 答え

【◯】 textにズバリ!

 【以下余談。】 ← 読まなくてもいいです。

テキストの文章が、「好ましくない」とか「比較的」とか使うのは、いまいち、曖昧な気がするんだよね。 (個人的に9次改訂版に期待してる。(← 8次と同じでした。(汗))


(d)振動・騒音

  テキスト<9次:P40(d)>

・スクロール圧縮機は、吸込みと吐出しの動作が滑らかで、トルク変動が非常に小さく、特に振動や騒音が小さい。 H15学/03 答え

【◯】 静かでうるさくないしトルク変動も少ないんですって。エアコン用に良いですね。<9次:P40 (d)>


(e)効率

  テキスト<9次:P40左(e)>

・スクロール圧縮機は、吸込み弁と吐出し弁を必要としないこと、比較的液圧縮に強いこと、振動や騒音が小さく吸込みと吐出しの動作が滑らかであること、体積効率、断熱効率および機械効率が高いことなど、すぐれた特徴をもっている。 H25学/03


・スクロール圧縮機は、比較的液圧縮に強いこと、吸込み弁と吐出し弁を必要としないこと、振動や騒音が小さく、吸込みと吐出しの動作が滑らかであること、体積効率、断熱効率および機械効率が高いことなど、多くのすぐれた特徴をもっている。 R01学/03


・スクロール圧縮機は、吸込み弁と吐出し弁を必要としないこと、液圧縮に比較的強いこと、振動や騒音が小さく吸込みと吐出しの動作が滑らかであること、体積効率、断熱効率、機械効率のいずれもが高いことなど、多くのすぐれた特徴をもっている。 R02学/03答え

【全部 ◯】 ぅむ! 受験者を試すには良い問題だ。この問題はココ。テキスト<9次:P40 (b)~(e)>を、熟読しておけばサービス問題でしょう。

 ―― 【余談ですが、下線の意味は】 ――

 3年分の問題を並べてあるが、平成25年からに比べて、順に違いのある部分に下線を引いてみた。語句の入れ替えや言い回しの違いを問題作成者が意図的にこうしてあるのかは不明。日本語をお楽しみください。

 05/09/22 07/12/10 08/01/27 09/03/12 10/09/24 11/08/01 12/04/10 13/10/03 14/08/22 15/07/16 16/11/20 19/12/05  20/11/24 22/03/31 23/08/24

修正・訂正箇所履歴

【2016/06/26 新設】(← 履歴をここに作った日

  • 8次改訂版へ見直し済み・解説見直し。(2016(H28)/11/20)
  •   H25学/01 →  H25学/03 に訂正。(2020(R02)/02/18)
  • 解説文を見直し。(21(R03)/07/07)
  • 分類見直し、全体的に見直し、及び予想問題 by echo 追加。(2022(R04)/03/31)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/08/24)

【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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