ロータリー圧縮機 P38~P40(P38~P40)

  • ロータリーは多数使われているから、出題数も多いかもしれない。テキストは、<9次(8次):P38~P40>
  • 吐き出しガス温度、吸込み、シリンダ、液圧縮、アキュムレータなどの語句からの特徴を把握しておこう。テキスト<9次:P38~P40 (a)~(d)>(<8次:P38~P40 (1)~(4)>)
  • イメージをつかみたい方は、「ロータリー圧縮機」Google画像検索 をのぞいてみてください。

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。

全般

 全密閉ロータリ圧縮機のイメージ図を作ってみました。
「半密閉往復圧縮機」概略図
「全密閉ロータリ圧縮機」概略図

・ロータリー圧縮機は遠心式に分類され、ロータの回転による遠心力で冷媒蒸気を圧縮する。 by echo 答え

【×】 ロータリー圧縮機は「容積式」ですね!(3冷試験の、H29年、令2年に出題されたものです。)

・家庭用室内エアコンや電気冷蔵庫に使われているロータリー圧縮機は開放圧縮機である。 by echo 答え

【×】 ぃえ、「全密閉圧縮機」です。(カーエアコンデショナ用のロータリ圧縮機に開放形があるそうです。)テキスト<9次:P38右 下から3行目>


(a)電動機

 (a)と(c)のコラボで、結構出題されます。 テキスト<9次:P38右下~>

・ローリングピストン式ロータリー圧縮機の電動機は、密閉容器の高圧ガス内に置かれ、吐出しガスによって加熱される構造になっており、ヒートポンプエアコンディショナの暖房運転時には、電動機の発生熱も有効に利用できる。 R01学/03 答え

【×】 無勉だと【◯】にするかも。テキスト<9次:P39右上(a)、P40左上(c)>正しい文章は、

ローリングピストン式ロータリー圧縮機の電動機は、密閉容器の高圧ガス内に置かれ、吐出しガスによって冷却される構造になっており、ヒートポンプエアコンディショナの暖房運転時には、電動機の発生熱も有効に利用できる。


・ローリングピストン式ロータリー圧縮機の電動機は、吐出しガスによって冷却され、電動機の温度は吐出しガス温度よりも高くなる。ヒートポンプエアコンディショナの暖房運転時には、電動機の発生熱は冷媒によって回収され、有効に利用できる。 R04学/03 答え

【◯】 今度は【◯】、素直な問題。テキスト<9次:P39右上(a)、P40左上(c)>

・ルームエアコンデイショナ用の全密閉ロータリー圧縮機では、電動機は吐出しガスによって冷却される構造になっているので、電動機の温度は吐出しガス温度よりも高くなる。 H29学/03 答え

【◯】 全密閉ロータリー圧縮機の代表的な特徴ですね。テキスト<9次:P39右上 (a)>

・ルームエアコンコンディショナ用の全密閉ロータリー圧縮機では、吐出しガスによって電動機を冷却するので、電動機の温度は吐出しガスより低い。 H14学/03 答え

【×】 テキスト<9次:P39右上 (a)>

ルームエアコンコンディショナ用の全密閉ロータリー圧縮機では、吐出しガスによって電動機を冷却するので、電動機の温度は吐出しガスより高い

 ヒートポンプタイプのエアコンは、この熱を暖房用にうまく利用しています。

・ルームエアコンディショナ用の全密閉ロータリー圧縮機では、電動機は吐出しガスによって冷却される構造になっているので、電動機の温度は吐出しガス温度よりも高くなる。 H19学/03
 答え

【◯】 今度は正しいですよ。テキスト<9次:P39右上 (a)>

・回転ピストン式ロータリー圧縮機の電動機は吐出しガスによって冷却され、ヒートポンプエアコンデイショナの暖房運転時には、電動機の発生熱も有効に利用できる。 H24学/03 答え

【◯】 その通りだ! テキスト<9次:P39右上 (a)、P40左上 (c)>

・ロータリー圧縮機用電動機は、吸込み蒸気によって冷却される構造になっている。 H15学/03 答え

【×】 テキスト<9次:P39右上 (a)>

ロータリー圧縮機用電動機は、吐出しガスによって冷却される構造になっている。


(b)容器内

 テキスト<9次:P39右 (b)>

・密閉圧縮機のロータリー圧縮機の容器底部の油溜まりから、軸に付けられた遠心ポンプで油を汲み上げられて潤滑する。 by echo 答え

【◯】 題意の通り。テキスト<9次:P39右 (b)>

・密閉圧縮機のロータリー圧縮機は、往復式圧縮機の低圧容器内の冷凍機油がある場合と同様に始動時のオイルフォーミングに注意する必要がある。 by echo 答え

【×】 テキスト<9次:P39右 (b)>

密閉圧縮機のロータリー圧縮機は、往復式圧縮機の低圧容器内の冷凍機油がある場合のような、始動時のオイルフォーミングは発生しない。

・ロータリ圧縮機はオイルフォーミングは発生しないが、圧縮機が低温の状態で始動すると高圧圧力上昇に時間がかかる。また、容器内で冷媒が凝縮する場合もあるので、ヒートポンプ暖房運転時は、始動前に圧縮機を加熱しておく必要がある。 by echo 答え

【◯】 そういうことです。


(c)吸込み蒸気管

 テキスト<9次:P39右 (c)>

・ロータリー圧縮機は、吸込み管が直接シリンダに接続されているが、液圧縮を起こしにくい構造となっている。 H16学/03 答え

【×】 直接なので、液圧縮が起きやすい。テキスト<9次:P39右 (c)>
 アキュムレータ(液分離器)を設けて液を分離し液圧縮が起きないようにしている。

・ロータリー圧縮機は、吸込み管が直接シリンダに接続されているので液圧縮を起こしやすい構造となっている。そのために、吸込み側にアキュムレータを付けて液圧縮を防止している。 H21学/03 答え

【◯】 液圧縮を起こしやすいので、どうする。ということであるが、素直に解ける問題。テキスト<9次:P39右 (c)>

・ロータリー圧縮機は、吸込み蒸気配管がシリンダに直接接続されているので、液圧縮を起こしやすい構造となっている。そのために、吸込み側にアキュムレータを付けて液圧縮を防止している。 R03学/03 答え

【◯】 題意の通り!(H21と同等の問題。微妙に文章が違うので別にした。令和だし…。)


(d)吸込み弁

 忘れた頃出題!? テキスト<9次:P40左 (d)>

・ロータリー圧縮機は、吸込み弁と吐出し弁がともに必要である。 H17学/03
 答え

【×】 ローター自身で弁の代わりをしているので、吸込み弁は必要ない。テキスト<9次:P40 (d)>(見逃しやすい?特徴だが出題者にとっては楽しい?問題作成だったろう。)

・ロータリー圧縮機は、吸込み管が吸込み弁を介してシリンダに接続されている構造となっている。 H22学/03 答え

【×】 ぅむ。勉強してないとバレバレになる問題。(吸込み弁は、ない!のです。)

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修正・訂正箇所履歴

【2016/06/25 新設】(← 履歴をここに作った日

  • 8次改訂版へ見直し済み・解説見直し。(2016(H28)/11/20)
  • 分類見直し、全体的に見直し、及び予想問題 by echo 追加。(2022(R04)/03/31)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/08/24)

【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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