温度自動膨張弁の機能と諸特性・構造と作動・駆動形式 P122~P125(P117~P120)

テキスト9次改訂版について

 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応しています。適当に、8次改訂版のページを( )内に残してあります。

  • 10.1 温度自動膨張弁 P122~133
    • 10.1.1 構造と作動 P123~125
      • (1) 構造 P123~124
      • (2) 作動原理 P124~125
    • 10.1.2 駆動方式 P125
      • (1) ダイヤフラム形 P125
      • (2) ベローズ形 P125

 保安(問5)、学識(問8)で出題される温度式膨張弁は、なんといっても自動制御機器のキモでしょう。

 過去問は、年代順に並べます。


温度自動膨張弁の機能と諸特性 P122~P123


機能:(a) P122

・冷凍サイクルを構成する重要な自動制御機器である温度自動膨張弁は、高圧の冷媒液を所要の蒸発圧力に減圧する絞り膨張の機能がある。 by echo 答え

【◯】 「絞り膨張」は重要な機能です。テキスト<9次:P122右 (a)>


機能:(b) P122

・温度自動膨張弁の役割には、高圧の冷媒液を蒸発器に絞り膨張させる機能と、設定圧力に応じて冷媒流量を調節する機能があり、膨張弁は蒸発器の標準運転条件のみによって選定する。 H27学/08 答え

【×】 この問題はココ。「標準運転条件のみ」ではない。蒸発器の容量、負荷の変動など。正しい文章にしてみましょう。

  温度自動膨張弁の役割には、高圧の冷媒液を蒸発器に絞り膨張させる機能と、設定圧力に応じて冷媒流量を調節する機能があり、膨張弁は蒸発器の標準運転条件だけでなく、予想される最大と最小の熱負荷に含めた負荷変動の範囲、蒸発温度設定値の変更の有無などを考慮して選定する。

 テキストは、2箇所。
 機能<9次:P122右 (b) >と、
 選定<9次:P131右 ((a) 蒸発器負荷特性の把握)>の冒頭を、読む。


諸特性:(a) P122

・膨張弁のオリフィスによる急な減圧で、弁が振動すると、流体音や機械的衝撃により、弁の耐久性や冷媒流量に影響を与え、冷凍装置の性能が低下する。 by echo 答え

【◯】 ぅむ。 テキスト<9次:P122右下(a)>


諸特性:(b) P122~P123

・温度自動膨張弁は、蒸発器出口の過熱度による制御信号で、冷媒流量を自力制御で弁を調節する。 by echo 答え

【◯】 自分の力で頑張るんだね。テキスト<9次:P122右下 (b)>

・温度自動膨張弁は、負荷変動により蒸発器出口蒸気の過熱度を小さく制御しようとすると、冷媒流量がハンチング現象により周期的に大きく変動することがある。 by echo 答え

【◯】 hai. テキスト<9次:P122右下(b)>

・空気冷却器に取り付けた温度自動膨張弁の過熱度設定値を大きくすると、冷却能力が大きくなる。 H15保/03 答え

【×】 迷走の上この問題はココにも…。テキスト<9次:P122右一番下(b)~>辺りから読み取ればいいだろう。

 過熱度設定値を大きくすると、膨張弁の弁が閉じる。冷媒量が少なくなって、冷却能力は小さくなる。(液戻りは少なくなる)

・良好な過熱度制御特性を得るためには、蒸発器の熱負荷容量特性と弁容量特性とが適合した膨張弁を選定しなければならない。 H19学/08 答え

【◯】 「保安」が記述式の頃の1冷では、この文章を記憶し自力で書く必要があった。 テキスト<9次:P122右一番下(b)~P123左上6行目


諸特性:(c) P123

・冷凍装置全体の運転状態を一定に保つために、温度検出精度や応答速度などの所得性が、適切な各種の機能、特性をもった膨張弁を選定することが要求される。 by echo 答え

【◯】 ごもっとも。テキスト<9次:P123左 (c)>


構造と作動:(1) 構造 P123~P124

内部均圧形温度自動膨張弁概略図
内部均圧形温度自動膨張弁概略図

・受圧部にダイアフラムを用いた内部均圧形温度自動膨張弁の感温筒は、蒸発器入口に取り付けられ、チャージ媒体が充填されたキャピラリチューブでダイアフラム上面側に接続されいる。 by echo 答え

【×】 図では、感温筒が蒸発器出口の温度を検知し、チャージ媒体を通じて、ダイアフラム上面に圧力(P1)が加わる。テキスト<9次:P123右>

受圧部にダイアフラムを用いた内部均圧形温度自動膨張弁の感温筒は、蒸発器出口に取り付けられ、チャージ媒体が充填されたキャピラリチューブでダイアフラム上面側に接続されいる。

・受圧部にダイアフラムを用いた内部均圧形温度自動膨張弁は、蒸発器出口冷媒蒸気の過熱度設定のためのコイルばねが接続され、連結棒でダイアフラムを押し上げるとともに、内部均圧管により蒸発器出口の冷媒圧力が作用している。 by echo 答え

【×】 ぅむ。テキスト<9次:P123右 11行目>

受圧部にダイアフラムを用いた内部均圧形温度自動膨張弁は、蒸発器出口冷媒蒸気の過熱度設定のためのコイルばねが接続され、連結棒でダイアフラムを押し上げる(P2)とともに、内部均圧管により蒸発器入口の冷媒圧力(P3)が作用している。


構造と作動:(2) 作動 P124~P125

 ここの作動原理は、他のページの「均圧形式」で、詳細な説明があるので、ここは保留にしておく。

・保留 by echo 答え

【疲れ】 過去問も見当たらないし。


駆動形式:(1) ダイアフラム形 P123~P124

内部均圧形温度自動膨張弁概略図
内部均圧形温度自動膨張弁概略図

・ダイアフラム形温度自動膨張弁は、頭部を小形化でき、高圧力、高温に耐えられ、感温筒のチャージ方式の選択が多いので、最も広く使用されている。 by echo 答え

【◯】 イイネ! テキスト<9次:P125右 3行目と一番最後>

・ダイアフラム形温度自動膨張弁は、外周に固定されたステンレス鋼製のダイアフラムを使用し、その両面に作用する圧力差によるたわみが、弁に伝えられ開閉する。 by echo 答え

【◯】 テキスト<9次:P125右 4行目>


駆動形式:(2) ベローズ形 P123~P124

【 ---- 保留 ---- 】
ベローズ形温度自動膨張弁の概略図

・ダイアフラム形は弁開閉動作のヒステリシスは大きいが、ベローズ形は摺動部の摩擦抵抗によるヒステリシスが小さいので、過熱度調節の動作制御偏差がダイアフラム形より大きくなる欠点がある。 by echo 答え

【×】 テキスト<9次:P125右>

ダイアフラム形は弁開閉動作のヒステリシスは小さいが、ベローズ形は摺動部の摩擦抵抗によるヒステリシスが大きいので、過熱度調節の動作制御偏差がダイアフラム形より大きくなる欠点がある。

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修正・訂正箇所履歴

【2016/07/23 新設】(← 履歴をここに作った日

  • テキスト8次改訂版へ対応済み。解説見直し。(2016(H28)/12/31)
  • 全体的に見直し。(2022(R04)/03/19)
  • 『上級 受検テキスト:日本冷凍空調学会』9次改訂版(令和4年11月8日改訂)に対応。(2023(R05)/09/21)
  • 全体的に見直し、及び、予想問題by echo追加。(2023(R05)/09/21)
  • 「膨張弁の容量」と「膨張弁の選定」を、「均圧形式・容量・選定」に移動。(2023(R05)/09/22)

【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

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