液配管 P153~P155

冷凍サイクル概略図 冷媒液配管
冷凍サイクル概略図 冷媒液配管

 液配管は、凝縮器(受液器)→膨張弁→蒸発器までの配管だ。イメージできているかな?

 『上級 冷凍受験テキスト:日本冷凍空調学会』<8次:P153右~ (11.4.2 液配管)>、他も満遍なく読んでおく必要がある。図を見ながらイメージしましょう。

・液配管は、吐出しや吸込みガス配管のように油戻しの問題は生じないが、フラッシュガスの発生と液封事故に特に注意する必要がある。 by echo 答え

【◯】 そうです、フラッシュガスや液封事故をどう防ぐかが問われています。 テキスト<8次:P153右「11.4.2 液配管」>の冒頭。

液配管の圧力降下と流速

 テキスト<8次:P153右下(a)~P154左(b)、(c)>

・液管内の流速は、3m/s以上がよい。 H13ho/07 答え

【×】 1.5m/s以下(凝縮器から受液器への落とし管は0.5m/s以下)テキスト<8次:P154左(b)(c)>

・蒸発器へ供給する液管内の冷媒の速度は1.5m/s以下とし、摩擦抵抗による圧力降下は0.02MPa以下になるように管径を決めた。 H22ho/07 答え

【◯】 ぅむ、テキスト<8次:P154左(b)>にズバリ。

凝縮器から受液器への配管(均圧管)概略図
凝縮器から受液器への配管(均圧管)概略図"

・凝縮器から受液器への液落とし管では液の流速を0.5m/s以下として、それ自身で均圧管の役割を持たせるか、あるいは別に外部均圧管を設ける。 H19ho/07 答え

【◯】 でた。
 この辺は、数値も覚えておかねば。あなたなら大丈夫のはずだ。テキスト<8次:P154(c)>読んでおこう。

・液配管の施工を行うため、凝縮器から受液器への液落とし管における液の流速を1.5m/sとし、液落とし管自身に均圧管の役割を持たせるように設計した。 H27ho/07 答え

【×】 これは、0.5m/s以下ですね。
 「受液器への液落とし管は、0.5m/s以下」「液管内は1.5m/s以下、0.02MPa以下」とでも、覚えればいいかな。テキストは<8次:P154左(b)(c)>


(d)

 2基以上の凝縮器 テキスト<8次:P154左(d)>

2基以上の凝縮器と受液器の間の配管

 『上級 冷凍受験テキスト』<8次:P154の図11.8>をノートにでも書いて、1.~4.の説明を読み圧力を記入して考えましょう。

  1. 吐き出しガス入り口に10Mpaと記入。
  2. B凝縮器は圧力降下が大きので8Mpaとして記入。
  3. A凝縮器は圧力降下がBより小さいとして、6Mpaと記入。
  4. それぞれ、10Mpaから引き算して受液器入り口のヘッダのB側2Mpa、A側4Mpaと記入。

 連絡配管にトラップがないと赤線のように、A側よりヘッダ側圧力の低いB側(圧力効果の大きいB側)に液が流れて(押されて)しまう。と、いうわけだ。

では、問題をどうぞ。

・2基以上の凝縮器の液落とし管を1基の受液器に配管する場合、ヘッダへの液落とし管にトラップがないと、液落とし管の圧力降下の小さい凝縮器内に凝縮液は溜り込む。 H23ho/07 答え

【×】 圧力降下の大きい凝縮器内に流れこむ。

 上図でいうと、赤線のように圧力降下の大きい(8Mpa)「凝縮器B」に流れ込む。

・2台の凝縮器において、ヘッダを利用し、液落とし管を1本にまとめて1台の受液器に配管する場合、ヘッダへの液落とし管にトラップがないと、圧力降下の小さいほうの凝縮器内に疑縮液がたまる。 H30ho/07 答え

【×】 正しい文章にしてみましょう。

  2台の凝縮器において、ヘッダを利用し、液落とし管を1本にまとめて1台の受液器に配管する場合、ヘッダへの液落とし管にトラップがないと、圧力降下の大きいほうの凝縮器内に疑縮液がたまる。

・2台以上の凝縮器から受液器への1本のヘッダーにまとめて冷媒液を落とす場合、液の流れ抵抗による圧力差は液落とし管に圧力差に見合う液注管とトラップを付けて吸収する。 H14ho/07 答え

【◯】 <解説略>

・2基以上の凝縮器から、一本の主管にまとめて受液器へ冷媒液を落とす場合、凝縮器の液落とし管にトラップを設けて、液の流れ抵抗による圧力差を吸収した。 H18ho/07 答え

【◯】 H14年の問題と一緒なんだけど言い方がなんとなく違う、嫌らしいね。でも、あなたは大丈夫。

・2基以上の凝縮器からの液落とし管を1本の主管にまとめて受液器へ配管する場合は、液の流れ抵抗による圧力差を吸収するため、液落とし管にトラップを設けなければならない。 H23ho/07 答え

【◯】 その通り。
 テキスト<8次:P154左(d)>を読み、図11.7、8を見れば理解できると思う。

・2基以上の凝縮器から一本の主管にまとめて受液器へ冷媒液を落とす場合には、凝縮器から受液器への液落し管にトラップを設けてはならない。 H25ho/07 答え

【×】 トラップを設けねばならない。テキストを読み、図を見れば理解できるでしょう。


その他 (e)

 蒸発器が凝縮器より高い テキスト<8次:P154左(e)>

・蒸発器が凝縮器よりも高い位置に設置される場合には、液柱による飽和圧力の低下分を液ガス熱交換器で液を過冷却して、フラッシュガスの発生を防止する。 by echo 答え

【◯】 イメージを膨らませて作図をしてみましたが…、こんな感じかな。


(f)

 2基以上の蒸発器の立ち上がり配管 テキスト<8次:P154左(右)(f)、図11.9>

・2基以上の蒸発器の立ち上がり配管で、フラッシュガス発生の恐れがある場合は、フラッシュガス発生する液配管高さ以上の長さに配管すると良い。 by echo 答え

【◯】 若干のフラッシュガスが発生すると、一番上に溜まり最上部蒸発器の冷却が悪くなるが、こうすることによって均等にガスが分配されて、冷却不具合が少なくなる。テキスト<8次:P154左(右)(f)>からの問題文、こんな感じで良いかな。

 05/05/21 07/12/08 08/01/20 09/03/08 10/10/10 11/07/28 11/07/28 12/05/20 13/09/27 14/09/20 16/09/16 19/06/26 22/03/25

修正・訂正箇所履歴

【2016/07/28 新設】(← 履歴をここに作った日

  • テキスト8次改訂版へ対応済み。解説見直し。(2017(H29)/01/05)
  • 解説内  (圧力効果の大きいB側) →  (圧力降下の大きいB側)に訂正。(2019(R1)/06/26)
  • 図を追加。(2019(R1)/09/25)
  • 全体的に見直し、図を追加。(2022(R04)/03/25)

【参考文献・リンク】

  • 初級 受検テキスト(SIによる初級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 上級 受検テキスト(SIによる上級受検テキスト):日本冷凍空調学会
  • 冷凍機械責任者(1・2・3冷)試験問題と解答例(13):日本冷凍空調学会
  • 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院
  • 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 :電気書院

Back to top ↑

Back to top ↑

^